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現場感覚を大事にする。

先週末、株式会社マザーハウスが運営するチョコレートブランド「LITTLE MOTHERHOUSE」のFACTORY SHOPを訪ねた。

マザーハウスの代表取締役副社長の山崎大祐さんが、Instagramで「13時までお店にいます」と告知されていたためだ。ちょうど実家に帰るタイミングでもあり、お土産にと思い立ち寄ったのだ。

当日は、お客さんでごった返しの大盛況。どうやらテレビでLITTLE MOTHERHOUSEが紹介されたようで、それを目当てにお客さんが殺到していたのだという。山崎さんも忙しくなく接客されており、ひとこと、ふたこと挨拶するだけで辞去させてもらった。

でも、いま振り返ってみると、山崎さんが接客されているのは「普通」ではない。

マザーハウスは上場はしていないまでも、国内で働く従業員は300名を超える。関東だけでも25店舗を構え、もはやアパレル業界では「知る人ぞ知る」の枠を超え、メジャーな存在として認知されている。

マザーハウスでは、どんな役職でも、店舗での接客を大なり小なり行なうという。直接お客さんと接し、ブランドがどんなふうに受け入れられているかを知るためだという。

にしても、だ。

多忙な経営者が、わざわざ時間を割いて、接客に顔を出すものだろうか。それほどまでに、現場感覚を大事にする必要があるのだろうか。

店舗の1日の売上を、従業員の総労働時間で割ると、従業員ひとりあたりの時間単価が割り出される。その数字だけ見れば、「経営者が接客するのは、割に合わない」という判断が下されよう。事実、店舗戦略の成功例として知られるApple Storeにだって、スティーブ・ジョブズも、ティム・クックも顔を出していない。

現場感覚を大事に。どんな仕事でもそういわれているけれど、それを言行一致で取り組む人は多くはない。

それでも。

山崎さんが接客していた姿に、これからの将来を考える上でのヒントが眠っているような気がするのだ。


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