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堀之内出版メルマガ vol.083

堀之内出版メルマガ vol.083 2022/2/23
(毎月第4水曜発行)

新しいお知らせ

◆【増刷決定】
『ジェネレーション・レフト』の増刷が決定しました。大好評につき発売後約半年で、3回目の増刷となります。

◆【フェア開催中】
ACADEMIAイーアスつくば店 にて、大月書店との共同フェア「マルクスから考えるこれからのZ世代」を開催中です!
Z世代の生きる現代の社会情勢やその中で生み出される新たな取り組みを、社会活動家でもあったマルクスの思想・理論から紐解き考えるブックフェアです。


◆【刊行日変更】
韓国文学『鳥は飛ぶのが楽しいか』(チャン・ガンミョン著)は、発売を3月中旬に変更いたします。
『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか』著者の和田靜香さんの熱い推薦文入り! 現在ご予約を受け付けています。

2022年3月の【新刊】情報

『鳥は飛ぶのが楽しいか』(チャン・ガンミョン 著/吉良佳奈江 訳)
四六判/978-4-909237-55-2/1,980円

ソウルのセヨン高校で給食費の横領事件が発覚。
動揺する学生たち、加熱するマスコミ、事態を抑え込もうとする教師たち、迫る大学入試……。
追及の先頭に立つ級友とともにビラまきをおこなった3年生のジェムンは、学校に対する怒りと、大学入試に影響が出ることを心配する母親との間で揺れていた。
不正義に直面したとき、私たちは立ち向かうことができるのだろうか?

大人の不正義をめぐって若者たちのさまざまな思いが交錯する表題作をはじめ、職場、就職活動、フランチャイズ店舗、ストライキ現場などで“希望”を求めて闘う人々が交差する10編の連作小説。
元新聞記者として現代韓国社会のリアルを鋭く見つめてきた気鋭の作家が贈る、闘いと希望の書。

――――
ここに登場する“働く人”は、私であり、あなただ。
私たちはこうやって行き過ぎた競争に極限まで追い詰められてきたと、何度も頷いた。
最低賃金で働き、家賃の安いアパートを借りるにも障壁があり、住んで、食べて、働く、という生きる基本が侵され続けている。
「でも、それ、間違ってる」
読みながら、そう確信させられた。その確信は抗い、変えようとする大切な第一歩だ。
あきらめるな、働く私たち!
――和田靜香さん 激推し


『POSSE』vol.50
A5判/978-4-909237-72-9/1,540円

第一特集 「新しい資本主義を問う(仮)」
第二特集「家あってあたりまえでしょ(仮)」
『賃労働の系譜学』刊行記念ミニ企画 ほか


『ポストヒューマン・スタディーズへの招待――身体とフェミニズムをめぐる11の視点』(竹﨑一真・山本敦久 編)
A5判/978-4-909237-71-2/2,200円

2022年2月の【既刊】情報

『KOKKO』第46号
A5判/978-4-909237-66-8/1,540円

[第一特集]公務員の「やりがい」のゆくえ

◎問題は広報不足か?

昨年着任した川本裕子人事院総裁は、人事院勧告・報告時の記者会見で「特に、公務員志望者の減少、若手職員の離職増加、社会全体のデジタル化といった状況において、人材の確保は喫緊の課題であります」と強調しました。そのため、長時間労働の是正、テレワークへの対応などの職場環境の整備とともに、情報発信や官民人材交流を進める意向を打ち出しています。「上級広報戦略官」ポストも人事院に新設され、仕事の「やりがい」PRが強化される見通しです。
ただ、広報が弱いから国家公務員の「やりがい」が若い人に伝わらず、人が集まらないというロジックは危ういようにも思います。働き方の実態は、学校の先輩やSNS・メディア等を通じて昔よりもよく伝わっているはずです。本特集では、すでに同様の発想から大炎上を起こした「# 教師のバトン」問題も参照しつつ、どうしたら若い人が10~20年先まで働き続けたいと思える職場になるのかを考えます。

[第二特集]2022年版「税制改革の提言」


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〔堀之内出版ウェブストア〕(1000円以上送料無料)

バーゲンブックなどの提供もあります。
ぜひご利用ください。


編集後記

岩崎真夕(営業)
「自分なりの方法で、災害を考える」

この冬、初めて焼酎の熱燗にハマりました。地元高知の栗焼酎に始まり、芋、米、黒糖と次々に燗をつけ、燗瓶から流れ出るふくよかな香りに包まれる至高の晩酌。もはや夕飯の準備は食事より焼酎の銘柄のほうが決定的に重要だと思えるほどに焼酎が脳内を支配していました。

ハマったきっかけは「ガラとチョク」という、熊本県人吉球磨地方で使われてきた酒器に出会ったことでした。ガラはとっくり、チョクは盃です。ガラは底の平たいフラスコに白鳥の首のような注口をつけた陶器で、直火で燗をつけることができます。チョクは日本酒用のお猪口よりもかなり小さい直径4センチ。大勢で何度も盃を交わす風習からできたというこのサイズ感はちびちび飲むのにちょうどよく、香りが鼻にツンとこないという効果もあるそう。伝統的な酒器「ガラとチョク」で飲む焼酎の味わいは格別です。

球磨焼酎が有名なこの地域は、2020年の豪雨災害で甚大な被害を受けました。実は私自身も昨年人吉地方を訪ね、いまだ復興途中の町の様子や、手つかずの被害の痕跡を見て衝撃を受けました。焼酎の蔵元も被災し「ガラとチョク」の在庫も一時はほとんど流通していなかったそうです。少しでも地元の復興の応援になるように、そして災害の教訓を「忘れない」ために購入して帰ったのが、この「ガラとチョク」でした。

さて、3月11日で東日本大震災から11年となります。弊社が今年刊行した『中動態の映像学―東日本大震災を記録する作家たちの生成変化』では、東日本大震災を「忘れない」ための映像作家たちの実践についても描かれています。現地を訪ねるのははばかられる情勢だからこそ、この本がみなさんにとって災害を考えるきっかけの一つになればと願っています。

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