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D・カーネギー『人を動かす(完全版)』を読む

人間関係の原則について記され、80年以上に わたり 読み継がれてきた不朽の名著『人を動かす』

この本の 英語タイトル(原題)は、
『How To Win Friends And Influence People』

日本語に翻訳すると、人々を恣意的に動かすのではなく「良き友を得て、人々(友達)が能動的に動くためのノウハウ」といったところでしょうか。

買ってから、パラパラ読みをし、積ん読になっていた『人を動かす(完全版)』を読む。

『 人を動かす[完全版]』
D・カーネギー 著
東条健一 訳
新潮社 (2016.11.25)

【完全版 ブックレビュー】

https://www.shinchosha.co.jp/sp/book/506653/

1936年に出版され、世界で3000万部以上を売り上げたロングセラー『人を動かす』の新訳本です。
【『人を動かす』wikipedia】

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E3%82%92%E5%8B%95%E3%81%8B%E3%81%99

『 人を動かす[新装版]』
【新装版 ブックレビュー】

https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=799

以前からは、創元社の『 人を動かす』が、販売されていました。

今回 完全版が出版されましたが、比較してみると「敵を味方に変える方法」(第5章 pp.291〜304.) が追加されていました。

また、訳者も違います(完全版は東条健一 / 新装版は山口博)

では、完全版を読むことにします。

人を動かす三原則

1) 批判や非難で人は変わらない。
2) 相手が欲しいもの(動機や気づき)を与える。
3) 相手の視点で、相手の問題を解決する。

人に好かれる六原則

1) 人に深い感心を持つ。
2) 笑顔を見せる。
3) 人にとって、自分の名前が 最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを覚えておく。
4) 聞き上手になる。相手には自分自身のことを話してもらう。
5) 相手の関心事について話す。
6) 常に、相手に価値があると感じさせる。

人を説得する十二原則

1) 議論で最善の結果を得たいなら、唯一の方法は 議論を避ける。
2) 相手の意見に敬意を示す。誤りを指摘しない。
3) 自分の誤りは、きっぱりと認める。
4) おだやかに始める。
5) 相手が即座に "イエス" と答えられる問題を選ぶ。
6) 相手に話させる。
7) 相手には、自分で考えたようにさせる。
8) 相手の視点から、誠実に物事を見る。
9) 相手の考えと、欲求に共感する。
10) 崇高な使命感に訴える。
11) 自分の考えを演出する。
12) チャレンジさせる。

人を変える九原則

1) 相手を褒め、尊重する。
2) 間違いは、間接的に指摘する。
3) まず自分自身の失敗から話す。
4) 命令ではなく、質問を投げかける。
5) 相手のメンツを保つ。
6) わずかなことでも、すべて、惜しみなく、心からほめる。
7) 期待をかける。
8) 激励して、能力に自信を持たせる。
9) 相手が喜んで協力出来るようにする。

新章 敵を味方に変える方法

1) 相手に小さな頼みごとをする。
2) 頼みごとで相手の心を開く。

あとがき

1936年に出版され、世界中で読み継がれてきた『How To Win Friends And Influence People (邦題:人を動かす) 』の完全版として「第5章 敵を味方に変える方法」が加えられました。

カーネギーは、この本の中で「人に どう伝えるか」と云うことの重要性や「自己肯定」の意義などの価値観を述べています。

この本のタイトル『人を動かす』は、同時に「自分を動かし、意識を変える」と云うテーマが潜んでいるように思います。

2020.03.19.