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美しさは「バーチャルtoリアル」へ

デジタルテクノロジーの進化と、さまざまなデジタルプラットフォームの普及によって、デジタル・バーチャル上での「見た目」に関する価値観や行動に変化がみえてきました。

ソーシャルメディアのフィルターを批判する人たちは、フィルターが「セルフィー異形症(Selfie Dysmorphia)」の原因となる可能性があると指摘する。リアルな自分を、デジタル加工されたシミひとつない肌や大きな目のセルフィー画像に近づけようとする症状のことだ。
米国の美容整形外科団体「American Academy of Facial Plastic and Reconstructive Surgery(AAFPRS)」が17年に実施した調査によると、55パーセントの外科医が、“セルフィーよりも自分の外見をよくするための手術”を依頼されたことがあると報告している。

こちらは、フィルターで加工された自分に、現実の自分を近づけたくなることが、「セルフィー異形症(Selfie Dysmorphia)」につながる原因になるとの指摘ですが、確かにSNSで流れてくるフィルター写真を見つづけていると、加工された写真が「リアル」で現実の自分が「仮」の自分と感じてしまうのも分かるような気がします。

最近よく取り上げられている「MATT化」などの先に、こんな世界が広がっているのでしょうか?

ここでちょっと話は脱線しますが、このデジタルメイクアップのことを調べている中で、中国メイク・韓国メイク・外国メイクの違いについて知ることができて、これはこれで面白いなと思いましたので、ちょっと紹介させてください。

さて、ここでバーチャル上のプレゼンス・メイクアップの話に戻りますと、こうしたバーチャルでのプレゼンスがより大事になってくるというストーリーは、ARの普及とともによく語られるようになってきたように感じます。

拡大が続くVR(仮想現実)世界。タレント的な活動を行う「VTuber」以外にも、VR世界に長時間滞在して、仕事や趣味を楽しむ「VR市民」が増加しています。今、このVR市民の動向や経済活動に、大手通信会社やゲーム会社を始め、アパレル、音楽、広告、投資家など、様々な方面から注目が寄せられています。

実際に、バーチャルなドレスが100万で売買されているということもあるようです。

CBインサイツは今年初め、「2019年の高級トレンド」と題するリポートで多くの製品を取り上げ、バーチャル高級品が増えると予測した。バーチャルグッズとはオンライン上のコミュニティーやゲームで作成、販売、利用される架空のモノを指す。そのうち最も高価なのがバーチャル高級品だ。
CBインサイツのデータに基づく勘は正しかったようだ。オランダのスタートアップ企業、ザ・ファブリカント(The Fabricant)は5月、ブロックチェーン(分散型台帳)を使って制作したデジタルドレスを9500ドル(約100万円)で販売した。

その先には、こういったバーチャル上での「美しさ」を逆にリアルに持ってこようという動きもあるのでしょうか。

おそらく、こうしたリアルとバーチャルを自由に行き来する未来はすぐそこまできているのでしょう。

よりリアルなARテクノロジーの進化の影響なども含めて、今後はリアルとバーチャルの「美」に対する価値観も変わってきそうです。

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