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ポーランドで「のみくい」

昨年11月の初ポーランド訪問でひそかに一番楽しみにしてたのは、食事でした。前からちょこちょこっとポーランド料理や、それに準じたものを日本で食べてはいましたが、やはり本場で食べたい飲みたい! また、レストランはどんな感じ? とかいろいろ未知の世界で楽しみでした。

とりあえず、まず一品の量が半端なく多いです。いろんな料理を少しずつ同じタイミングで食べる、なんてのは所詮日本独自の食べ方であって、ここポーランドではどかっと一品がすさまじい量で出てくるのでざます。中央ヨーロッパ本でも何度も登場するピアニストのKuba Stankiewicz クバ・スタンキェヴィチや現地在住のマリンバ奏者境祥子さんと一緒に行ったヴロツワフの有名なレストランが、ポーランドでの最初の食事だったのですが、いきなり洗礼を浴びました。カトリックの国なだけに。

↑上の写真はカトヴィツェの郷土料理らしいです。

あと、面白かったのはビールに対する敷居の低さ。もはやお酒ではなくただの飲み物。友達やミュージシャンと一緒にカフェやバーに行って、普通に「お茶にする?それともビール?」と訊かれました。そして私は迷わず答えるのです、「Piwo ピヴォ !!」と。ポーランドでは、Tyskie ティスキェとŻywiec ジヴィェツという銘柄が2大ビールのようで、ほんとうにどこにでもありました。あと、クランベリーフレイヴァーのビールとか、蜂蜜入りビールとか、ホットビールとかも飲みました。総じて、あっさりすっきりで飲みやすく、おいしかったです。このビールならいくら飲んでも気持ち悪くはならないだろうなあと思いました。というわけで毎日のようにビールを飲んでいました(笑)。

ポーランドではカフェにも時々行きました。時には独りで、時には友人と。また、ヴロツワフではむっちゃくちゃキュートな女子大生に街を案内してもらったのですが、彼女には「観光名所じゃなくて、ヴロツワフ市民の日常が見たいです」と伝えて、観光客じゃなくて市民が暮らす街並を案内していただきました。その途中で入ったアイスクリーム屋のりんごアイスクリームのうまかったこと!皮ごとすりつぶしてミントが入ってるんですよー。

今回のポーランド旅行ではいわゆる「大衆食堂」みたいなところばかりに行こうと思っていたのですが、スケジュールの都合で夜遅くなったりして、そうなると案外開いてなかったりして結構夜の食事どころ探しには苦労しました。そういうときの助け舟は、トルコ料理屋さんでした(笑)。カトヴィツェでは、コンサートに行くはずがTramwaj トラムヴァイ(路面電車)の路線を間違えたどり着けずとぼとぼと宿のある駅前に帰ってきて、駅前デパートの中のトルコ料理ファーストフード店にお世話になったなあ。しかも結構おいしかった。

さて、そんな感じでどこでも結構のみくいを楽しんだのですが、一番「うまい!」と思ったのは、ワルシャワで通訳をしてくれたポーランド人女性のMさんが案内してくれた大衆食堂なのでした。むっちゃくちゃ安いしおいしかったです。私は肉のPierogi ピェロギ(ポーランド風の水餃子みたいなもの)とマグカップに入った卵なしŻurek ジュレク(ポーランドの代表的なスープ。ちょっと酸っぱくておいしい)を頼みました。また、ワルシャワで活躍するヴォーカリストMayaさんが案内してくれた街中のレストランで食べたパスタもおいしかったです。あのお店はまた行きたい。

あ、あともうひとつ感動的にうまいものがありました! クラクフからワルシャワへ列車で移動したのですが、乗車前に駅地下の超大衆的なスーパーで確か2~3ズウォティで買ったハムとレタスのサンドイッチが激うまでした。これはほんとうに感動して、一等6人乗りコンパートメントが貸切状態なのをいいことに「うまい、うまい」といちいち言いながらかじってました。

最後に、外国での「のみくい」と言えば忘れちゃいけないのが水など日常の飲み物。この点については、私はŻabka ジャプカというポーランド版コンビニにものすごくお世話になりました。飲み物とかものすごく豊富な種類置いています。ペットボトルのアップルジュースとか愛飲してました。また、最初にヴロツワフで招待してくれたJazztopad Festivalが用意してくれたホテルは何と5つ星だったので、毎日2本ずつペットボトルのミネラルウォーター(炭酸抜き。Niegazowana ニェガゾヴァナといいます。炭酸入りはGazowana ガゾヴァナ)を掃除のたびにくれて、それも助かりましたねー。

上の写真はジャプカの店内。Kiosk キョスクの屋内版といえばそうかも。これはワルシャワの宿のすぐ近くにあったジャプカ。このカウンターのおばさんは何度も顔を合わせました。「ヂェンクイェン・バルヅォ、ドヴィヅェニャ」って言い合えるのが嬉しかった。

とにもかくにも、ポーランドの本場のご飯やスウィーツ、ビールは日本人にはとても美味しく味わえるものだと思いますよ。毎日食べてもいいかなと思えるくらい。今回の旅はたった2週間だったので、次はもう少し長くいて、片言じゃないポーランド語でいろいろ注文したいなーと思いました。ポーランドに行きたい!という方のご参考になれば、幸いです。

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