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Roots

僕らが花なら
どの瞬間が花かはわからないけど
種から芽を出し
葉を広げ
根をはり
茎を伸ばし…

俺たちの人生が道なら
どこから歩き始めたのかは覚えてないけど
歩きつづけ
分かれ道で選択し
時に並走する隣の道に強引に移り
走り、歩き、立ち止まり…


そう考えたとき
学生時代はどの瞬間だろう

「あの頃は良かった」っていうのは
過去にすがっているのか
自分を顧みてるっていうのか

「あの頃」が今に蘇るとき
それが良いものなら それでいいと思う

あのころの仲間が最高だ
その前にも良い奴らと出会ったし
後にも素敵な出会いはあった

でも私は あの頃が最高だと思う


誰しも少しずつ それぞれの道を歩いて
あの頃とは変わりつつある

それでも
相変わらずの愚痴の言い合い
何年も前の笑い話
近況報告

自分の根や茎がどんなものか
どんなみちを歩いてきたのか

思い返しているんだ


変わらず面倒臭い奴をあしらって
変わらず可愛いあの子の隣の席に座って
ちょっと太ったあいつに残った焼きそばを食べさせて


過去に戻ることは悪いことじゃないよ

私たちは今にだけ生きているわけじゃない
私たちはひとりで生きているわけでもない

過去に生きてきた自分を覚えている人
自分が過去に共に生きた人

彼らとともに過ごした過去を生きて
彼らとともにそれぞれの今を生きて
彼らとともにこの先の未来を生きる


過去の自分

それが苦かろうが甘かろうが
変わりはしない

あの頃があって今がある
今をどう生きるかを導いてくれる


私はこれからも
あの頃をときどき蘇らせて
最高の仲間の顔を
どこに行くかの検討材料にする


やっぱり彼らは

私にとって 財産だった

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