パート保育士の雑記(お片付けと、子どもミーティングのこと)

私が保育士をしている小さな保育園では、
子どもの自主性をとても大切にする。働く先生の個々人の考え方もとても大切にしてくれる。

子どもは全部で20人に満たない。赤ちゃんから小学校入学前の子供まで、全員一緒に保育をする。工作なんかの時は、小さい子と大きい子で出来ることが大きく違うので、ちょっと工夫がひつようだけど、自由遊びなんかでは大きい子供が小さい子の面倒を見たりして、色んな応用力がつく。

そんな保育園だが
最近、先生がとても悩んでいたことがあった。それは、お片付け。

3月に一番大きかった子が卒業してから、
おもちゃの片づけが上手くいかなくなってしまった。
はじめはたった一人の、一番年上の年長さんががんばっていたけれど、なんだか疲れてしまったようだ。

自分たちだけで片付けることができたはずが、いつも先生に注意を受けるようになってしまった。全員が本気を出せば15分で終わりそうな片付けが、1時間たっても終わらないこともある。


それで子どもミーティングを開いて、子どもたちの結論はこうなった。

  • (お片付けが大変になっても)全部のおもちゃを制限なく使って遊びたいので、出すおもちゃは制限しない。

  • お片付けを早く終わらせるために、小さい子がお片付けができなくても仕方ないから、大きい子が中心にがんばる。小さい子には教えてあげる。

  • 一番年長の子は、遊びに入らずにのんびりしたいことがある。遊びに参加しない場合は、片付けは、小さい子が大変だからちょっとは手伝うけど、全部はやらない。(他の子たちの意見で「それでもいい」となった)でも、もし自分もおもちゃを使った場合は、全面的に片付けに参加する。

これは本人たちの口から出てきたもの。 時間がかかったけれど、大人の指導を受けていないので、その後のお片付けは劇的に早く済んだ。

子どもミーティングで大切なことは、子どもが自分たちで決めるところ。
大人は傍で話を聞いているとつい、すぐに結論を出して言ってしまうけれど、大人に答えを言われることなく、自分たちで決めるっていうことがとても大切だ。大人は待つのが仕事になる。

毎年、いちばん大きな子が卒業すると夏くらいまでは、お片付けはスンナリいかない。長い目で見守っていくと、秋、冬ごろには新しいリーダーシップが育っていく。これからどうなるか、とても楽しみだ。


(1週間後の追記) ミーティングで決めた直後はうまくいったけれど、またお片付けに気が乗らず、数日後にまたミーティングを開いた。
今度は少し、話がすすみ、「はじめに、遊ぶおもちゃを、全部にせず、自分たちで数種類選んで出す。」という方法に決めた。
1回できれいには決まらないけれど、これからも何回かミーティングを開くことがあるかもしれないけれど、自分たちで決めることにも慣れながら、少しずつ前進していくとおもう。これからも見守る。

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