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What if...?

ある時、薬物依存症治療に関わる専門医の先生の記事を読んで、驚いたことがある。

 『依存者にとって薬物を使用している時は、「楽しむ」というレベルではなく、「それを使って生き延びる」というレベルだ』と書いてあったからだ。

今まで薬物を使った人と出会ったことがなく、情報がなかったのもあるが、
それまでは漠然と、薬物中毒になる人というのは、刺激を求めていたり、ハイになるのが好きだったり、何かぶっ飛びたい人が使っていると思っていたからだ。
まさか、生きるために薬物を使わざるをえない人がいるとは知らなかった。

また、こうも書いてあった。

『(薬物依存者は)自分から自分の思いが言えない人たちです。幼少時から過酷な環境で育ってきて「助けを求めちゃいけない」と身に付けた人が多いし、信じていた大事な人に裏切られて傷ついた人も多い。

「もう人を信じてはいけない。信じたら傷つく」と思って、誰にも期待せずに1人で頑張ってきた人がすごく多い。

その頑張りが燃え尽きそうになると、ドーピングしながら生きてきたわけです。』

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◯因みに、依存症の患者に共通する6つの問題は以下とのこと

1. 自己評価が低く自分に自信をもてない
2. 人を信じられない
3. 本音を言えない
4. 見捨てられる不安が強い
5. 孤独でさみしい
6. 自分を大切にできない
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↑おー、これは私もあった感情だ・・・
確かに、苦しくて苦しくて死にたくても死ねない時、「目の前にヤバイ薬があったらな」「人生も体もどうなってもいいから、とにかくこの苦しみから逃れたい」と思う時期があった。
目の前にあったら、手を出していたと思う。
結局、薬物とは出会えない人生だったため、使用はなかった。



そんなこんなでふと、薬物中毒の記事を思い出して、母のことと繋がったことがある。
わたしの母は、過去恐らく被虐待者だったと思う。
そして、もう死にたいくらい辛い時期があったらしい。
そんな時、心の中で神に祈ったそうだ。
「もし本当にあなた(神)がいるのなら、救ってくださいと。」
そうでなければ、運転する車でどっかに突っ込んで死のうとしていたらしい。

そしたらその直後、エホバの証人の人が訪ねてきたそう。
そして母は感動し、神が助けてくれたと思った。
そして、求めていた愛情を神に投影した(という私の予測)

母はきっと、精神的に救われたんじゃないだろうかと思う。

その話を聞いたときは、「なんちゅータイミングで現れたんだ。。。(はた迷惑な)」と思ったが、
もしかすると薬物中毒者の人の話と同じように、母は宗教があったから生きれたのかもしれない。

そう思うと、人間が感じる弱さ…とか、孤独、苦しみがあるという目を背けることのできない現実、
そしてもし母が宗教のおかげで生きのびたのだしたら、、、なんとも言えない気持ちになるのだ。

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