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ラーメンとままかり〜岡山で食べたもの

岡山に出張。倉敷を含め、観光で岡山県に来たことはあるが、仕事では初めてである。

昼、時間がなくオフィスの近くでさっと済ませなくてはならない。全国展開のチェーン店がいくつかあったが、これでは面白くない。地元の定食屋は魅力的だが、時間の制約からしてどうだろう。

そんなことを考えながら、幹線道路から中に入り、勘を働かせて少し歩いていると、ちょっと良さげなラーメン屋があった。屋号は「はなふさ」。もう迷っている余裕はないので、入ってみる。

券売機の前に立つと、メニューのベースは、魚貝鶏醤油ラーメンととんこつ醤油ラーメン。魚貝を選択し、席に着く。出てきたラーメンは、澄んだ醤油スープ。チャーシューと、立派なメンマが乗る。ネギは、西日本らしく青ネギである。スープは、ほのかに魚介系の香りを含むが、決して出しゃばらない。かすかな酸味のさっぱりとした味。麺はストレートで、喉ごしは軽い。メンマは図体に負けず劣らずしっかりした味で、なかなかのラーメン。ちょっと硬めのチャーシューが気にはなったが、ふらっと入って大正解。

昼の時間を圧縮した分、終了が早くなり、15時半には解放された。

岡山と言えばままかりなので、寿司でもつまんで帰ろうかと思っていたが、予想以上に早いスタートとなった。寿司屋は早い店でも17時にならないと開かない。1時間以上の時間をつぶし、遅い帰京になるのも、ちょっと馬鹿らしい。

そうなると、唯一の選択肢は、駅ビルにある「吾妻寿司」。ここなら、通しで営業している。16時頃に入店した。

まずは地ビール独歩で喉を潤し、握ってもらう。さほど、お腹が空いていないのでご飯は少なめで。

やはり、最初はままかりとサワラ。ままかりは、酢漬けになっていて、さっぱりと食べられる。“ままかり“の語源は、一説には“まま“=ご飯を借りにいくほどご飯がすすむと聞いたことがある。ただ、いつも思うのだが、酢漬けのままかりは、ご飯というより日本酒がすすむ。

ちなみに、“ままかり“を辞書で引くと、<瀬戸内海沿岸で、海魚サッパのこと>(広辞苑)と出てくる。“サッパ“と聞いても、サッパリ分からないし、美味しそうでもない。ままかりに似た寿司ネタは“こはだ“だが、こちらも魚名のコノシロと言われても、ピンとこない。

お酒は、岡山の地酒「備前伊七」特別純米酒を選ぶ。サワラは生に続いて〆たものを頂く。ケースにある、白くしっかり〆られた魚が気になったので尋ねると、スズキだそうで、これもいただく。

お腹は空いていないと思っていたが、小ぶりの握り寿司はすいすいと入っていく。同時に日本酒もすいすいと。常連らしきおじさんと寿司職人の会話が耳に入るが、お笑いコンビ「千鳥」と同じ喋り方をしている。岡山にいる気分。

アジ、アオリイカ、ままかりをアンコールなどなどと、それなりに飲み食いし、新幹線に乗り込んだ。

岡山ー東京間は、それなりの時間がかかるので映画でも見ようと思っていたが、案の定、すいすいと睡眠した


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