3つの感動と栄冠〜その影でひっそりと
金メダルは人を変えるのだろう。競泳の大橋悠依は、400m個人メドレーの時とは違っていた。レースの強さ、その後の表情、王者の風格すら感じさせてくれた。私自身は、400の金メダルで満足し、気楽な気分でレースを見ていた分、驚きと感動が持たられた。
各所で話題になっているが、本多灯の銀の放送も含め、 萩原晶子の絶叫解説も素晴らしかった。TVと言えば、NHKの「東京2020オリンピック デイリーハイライト」に大橋が出演。ホストの櫻井翔が、彼女のアイドル、大野智からのメッセージを読み上げると、大橋の顔が乙女の顔に変化した。素晴らしいプレゼントである。
そして夕刻、柔道 新井千鶴が金メダル。準決勝、16分41秒の死闘は凄かった。新井は立派だが、準決勝で戦ったROCのタイマゾワも立派。目の上を大きく腫らせながら対戦し、締め落とされて敗戦した後、3位決定戦でしっかり銅メダルを獲得していた。
フィナーレは、もちろん体操個人総合金メダルの橋本大輝。 感想は書くまでもないが、つり輪で13点台となり日本チームはジャッジに“問い合わせ(Inquiry)“が提出された。判定は変更なかったが、我が家では妻からの「なんであの演技が13点台なんだ?」というInquiry〜平たく言えば文句が続いていた。金メダル獲得によりこれが止み、ホッとした。
勝者ばかりではないのが現実である。体操をTVで見ながら、私のMacではサッカー、妻のMacではバレーボール、そしてiPadでは桃田のバドミントンを無音で映していた。まだ予選リーグ、あっさり勝つだろうと予想していた桃田は苦戦、妻は「きっと勝つよ」と。私も最後は勝利すると信じていたが、彼は静かにオリンピックの舞台から降りた。どれほどの試練を桃田は与えられるのか。パリで再び晴れの舞台に戻って来て欲しい。
また、アメリカ女子体操界のスーパースター、シモーネ・バイルスが団体の途中棄権に続き、個人総合もメンタル面での問題から欠場するとのこと。感動・栄光の影には悲哀、これもオリンピックである
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