見出し画像

手の中の音楽11〜様々な"Will You Love Me, Tomorrow?"(その1)

ドラマ「全裸監督」の音楽の中で、印象に残っているものとして、エイミー・ワインハウスの"Will You Still Love Me, Tomorrow?"(なお、この曲のオリジナルは'Still'が入らないが、入れた表記もある)を挙げた。そもそも好きな曲なのだが、彼女のバージョンはこのドラマで初めて聴いた。

この曲は、キャロル・キングとジェリー・ゴフィンの共作、ガールズ・グループのシュレルズ(The Shirelles)が1960年に歌い全米1位のヒットとなった。その後、1971年にキャロル・キングがセルフカバーし、アルバム「Tapestry(つづれおり)」に収録された。

ふと思いつき、他にどんなバージョンがあるのか調べてみた。Wikipediaによると、40以上のバージョンが存在する。

なぜにこの曲が、これほど多くの歌手に取り上げられているのだろう。

もちろん、名曲である。一夜を共にしたカップル、これが明日に、そして未来に続くのかを相手に問うというシーンが、シンプルで味わいのあるメロディに乗る。

詩は、各パートの初めの2節が韻を踏んでいる。これが素晴らしい流れを作っているが、特に2番の、"Is this a lasting treasure Or just a moment's pleasure♫"、「これは永遠の宝物なの、それとも束の間の喜び?」は、言葉と韻とメロディの驚異的なマッチングだと思う。

曲の素晴らしさでもあるのだが、描かれる世界は多様な解釈ができる点も、多くの人に唄われている理由ではないか。

フツーに聴くと、女性の男性に対する問いかけの歌であり、その先には悲しい出来事が待っているように感じられる。しかし、果たしてそうなのだろうか。決して、悲劇とは限らない。関係が幸せに続くこともあるだろうし、続かないことがかえって幸福につながることもある。

実際、オリジナルのシュレルズのバージョンからは、あまり悲劇性は感じられない。さらに、これは女性から男性に対する問いかけなのだろうか。詩はジェンダーを表す言葉は使われていない。もっと言うと、男性と女性のシーンに限定される必要もない。

つまり、歌い方によって、いかようにも表現される世界を変化させることができる。それも、様々なバージョンを生み出した秘密ではないか

少し探索してみる

Tonight you're mine completely
You give your love so sweetly
Tonight the light of love is in your eyes
But will you love me tomorrow

Is this a lasting treasure
Or just a moment's pleasure
Can I believe the magic of your sigh
Will you still love me tomorrow

Tonight with words unspoken
You say that I'm the only one
But will my heart be broken
When the night meets the morning sun

I'd like to know that your love
Is love I can be sure of
So tell me now and I won't ask again
Will you still love me tomorrow
Will you still love me tomorrow
Will you still love me tomorrow

Will you still love me tomorrow



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?