落花生を茹でる〜失敗は成功のもと

料理家の大原千鶴さん(基本敬称略で記載しているが、美人には弱いのである)が、テレビで「八百屋の棚を眺めると、“美味しいから食べて“と主張してくる野菜がある」といった趣旨のことを話されていた。以来、その言葉を頭に置きながら、店に並ぶ素材を見るようにしている。

1ヶ月以上前だろうか、大井町阪急の野菜コーナーに生落花生が並んでいて、私に訴えかけて来たように思えた。落花生を家で調理したことなどないが、美味さを主張しているので、カゴに放り込んだ。帰宅後、落花生を見た妻は「また、何を始めるのだか」といった反応を示していた。

そのうち調理しようと放っておいたのだが、そろそろ茹でてみるかと取り出してみると、白くなっていた。なんだか痛んでいるような感じ。ネットで調べると、<生落花生は酸化しやすいので、手に入ったらすぐにゆでましょう>。。。。。殻に入った豆なので、日持ちするに違いないと思いこんでいた。

泣く泣く廃棄処分にし、妻には内緒にしていた。

数週間が過ぎ、妻は何も言わないので落花生のことなど忘れたのだろうと思っていたところ、「そう言えば、あの落花生いつ茹でてくれるの。楽しみにしてるんだけど」とのご発言。私は、真実を伝えざるを得なかった。

生落花生が出回るのは初秋ということで、このリベンジは来年になるのだろうと思っていたところ、先週の土曜日(11/13)、近所の東急ストアに生落花生が並んでいた。しかも扱いやすい200g程度の量である。

失敗は繰り返さないと、その日の夕刻に茹でる。水1リットルに30gの塩とあったが、塩は気持ち少なめにし30分茹で、10分蒸らす。

茹で上がった落花生、ちょっと味見と熱々を食べると、ほっこりした食感と、なんとも言えない甘味と茹でた際の塩が微妙に混じりあって、最高のお味である。もう一つもう一つと、止まらなくなる。落花生は大きさに微妙なムラがあり、茹で加減が一定していない。柔らかめのもの、硬めのもの、このコントラストがまた楽しい。

生落花生、見かけたら買ってすぐ茹でて下さい。美味です


献立日記(2021/11/15)
ー残りもので一人ご飯
ブリ大根
温奴〜高菜そぼろ
ボローニャソーセージ
焼きビーフン

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