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「成金」メンバーは寄席を救うか(その1)〜笑福亭羽光、祝真打昇進

私の世代の多くは、笑福亭鶴光のラジオ、「ヤングタウン」や「オールナイトニッポン」で育った。鶴光を知らない人はいないだろう。一方で、彼が落語芸術協会(芸協)にも属し、東京の寄席に出演していることを知る人は少ないかもしれない。

その鶴光の弟子、笑福亭羽光が真打昇進、浅草演芸ホールの昇進披露興行を観てきた。披露目興行は、その芸人の大きな節目であり、それを目撃することは重要だと思う。

近年は、芸協の有望株が続々と真打昇進を果たした。私は2019年の柳亭小痴楽、昨年の講談師 神田伯山、そして今年の桂宮治の新宿末廣亭の披露目に足を運んだが、いずれも熱気溢れるものであった。

この3人は、「成金」というユニットのメンバーだった。芸協の二つ目がPR等の一環としてユニットを結成し、落語・講談会を開催し、互いに研鑽を積んだ。小痴楽の真打昇進に伴い「成金」は解散し、他のメンバーも真打に昇進していった。

この春は、春風亭昇吉と「成金」メンバーの3人、笑福亭羽光、三遊亭小笑、春風亭昇々が、4人で同時昇進した。小痴楽・伯山・宮治の単独昇進と比べると、やはり集客力は落ちるとの見立てでもある。

私も、興行に行くつもりはなかったが、伯山がラジオで応援していたので、東京で上方落語を演じる笑福亭羽光の披露目に行くことにした。

平日の昼席、おそらく空いているだろうと思ったが、やはり空席が目立つ。高座はどうだろうか。前置きが長くなってしまった、続きは明日



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