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RとLの発音は厄介だ(その1)〜通じないだけではない、とんでもない誤解も!

3月27日放送の「村上ラジオ」で、村上春樹が「日本人はRとLの発音を区別するのが苦手」ということを話していた。特にRとLが両方入ると、ますます難しくなる。その例として、アメリカのビール、ミラー・ライト(Miller Lite)のことを語っていた。

村上さんは、この軽めのビールは昼間に飲むには最適で好きなのだが、アメリカで注文すると、「Excuse me」あるいは「What?」とか言われて通じず、泣く泣くバド・ライトを頼んだことがあると話していた。

私は同じMillerでも、Miller High Life が好きで、若い頃はよく飲んでいた。ボトルがすごくおしゃれ、透明でラベルの裏面には「Miller Stands Clear」と書かれていて、ビールと透明のボトルを通して読めるようになっていたのが印象的だった。

発音の話にもどると、RとL、確かに難しい。日本人はLがRに発音される傾向にある。つまり、“Miller Lite"ではなく、"Mirror Right"に聞こえてしまうのだ。バーテンダーが、客に「鏡、右!」と言われたら、「What?」と反応するだろう。

英語の授業で習った、“Row, row, row your boat♫"と始まる歌があった。最後が、“Merrily, merrily, merrily, merrily, gently down the stream“で、これもRとLが混在する"Merrily“、意味は「陽気に、楽しく」だが、発音に苦労して全く楽しくなかった。また、最初の“Row"、「(ボートを)漕ぐ」も要注意で、無意識に発音すると"Low"、「低い」になってしまう。

シンプルな単語でも、RとLを取り違えると大変なことになる。裁判官や貴族に呼びかける時、「my Lord」という表現を使うが、これを「my Road」と発音してしまうと、「閣下!」が「私の道路!」。"Lord"は神様という意味もあり、ジョージ・ハリスンのヒット曲に"My Sweet Lord"があるが、これも“My Sweet Road"、“私の素敵な道路さま“になってしまう。

特に注意が必要なのは、"elect"、"election"、「選挙」という意味で、アメリカの大統領選などが近づくと、「今度の選挙、どう見てる?」、"Regarding the next election, what is your view?"、といった感じで日常会話でもよく登場する。

しかし、これを"erection"と発音してしまうと、とんでもないことになる。意味をダイレクトに書くのははばかられるので、例文を紹介する。"The young boy got an erection watching the sexy film."といった感じである。「今度の選挙、どう見てる?」を間違った発音で同僚に言ったら、多分、"Maybe, tomorrow morning"と返ってくるだろう。

さらに、気をつけないといけないのは、"blah-blah-blah"、“ブラーブラーブラー“である。これについては、明日続きを



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