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鮎をテーマにした逸品〜二子玉川「鮎ラーメン」

二子玉川、高島屋の裏手に、その名も「鮎ラーメン」という店がある。映画「ヒノマルソウル」鑑賞の前に訪れた。

平日の11時25分、開店5分前だが、数人の女性が待っていた。カウンター7席のみの店、ギリギリ第1ラウンドで入店できる。男性はご夫婦らしき方と、一人飯の私のみ。夏の昼メニューは、鮎涼ラーメンというつけ麺一択。麺の量のみ選べる。

席に着くと、冷たい花茶が出される。爽やかで美味しい。卓上には、手動ミルに入ったゴマ、山椒。そして、鮎涼ラーメンのトレイが出される。

トレイ上には、この店の看板である鮎の一夜干しと冷たい麺の皿。笹があしらわれている。竹筒には、鮎の煮こごりのつけダレ、ジュレと言ってもよいだろう。お茶碗には鮎の出汁で炊かれたご飯が盛られ、鮎フレークがふりかけられている。

まずは、麺にジュレを絡めていただく。冷たさと、さっぱりとしつつも深い味が嬉しい。一夜干しもジュレに浸し、アタマからガブリといく。続いて、ご飯。鮎フレークも含め、全て川魚にありがちの臭みは感じられない。

麺を食べすすめ、一夜干しをおかずにご飯、半ばで卓上のゴマと山椒をつけダレに加え味変してみる。食べ進むうちに、つけダレが減るので、トレイに乗った小さな土瓶から冷たい出し汁を注ぎ、ジュレを割る。また、違った楽しみとなる。

もう一つ紹介してなかったのが、赤カブの漬物とネギが乗った小皿。ネギもタレに加えさらに変化をつける。赤カブとご飯の相性も良い。

そしてクロージングは、少し残しておいたご飯に、一夜干しの残りひとかけを乗せ、出汁で割ったつけダレでお茶漬けに。まずはストレートで数口食べた後、花茶で味を薄め口中をスッキリと収める。

ラーメンというより、味の七変化を楽しむ、鮎をテーマにした逸品である


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