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手の中の音楽12〜ウィリー・ネルソン「Somewhere Over The Rainbow」

アナログ・レコードの時代、何かの拍子に目に飛び込んでくるジャケットが時折あった。そして”ジャケ買い”した一枚が、ウィリー・ネルソンが1981年にリリースした「Somewhere Over The Rainbow」だった。

ウィリー・ネルソン、アメリカのカントリー音楽の大御所だが、当時はあまりよく知らなかった。 大学に入り、ジャズを聴き始め、往年のミュージカルを見始めていたので、アメリカのスタンダード音楽への興味を伸ばしていた。

そんな時、ジャズのボーカリストではない、ネイティブ・アメリカンの格好をしたおじさん(ノーマン・シーフ撮影)がポピュラーソングを歌う、そんなアルバムに食指が動いた。ジャズ・ボーカルとは一味違う歌が気に入り、このアルバムに先立ち、1979年に彼の初めてのスタンダード曲によるアルバム「Stardust」も買い求めた。

こんな風に出会ったウィリー・ネルソンのアルバムだが、時の流れとともに疎遠になっていた。そんな時、村上春樹が5月30日放送の「村上ラジオ〜レイ・チャールズ特集」で、彼とノーラ・ジョーンズがカバーした“Here We Go Again”を流した。

この曲を含め、ウィリー・ネルソンがジャズ・トランペットのウィントン・マルサリスとコラボしていることを知り、そのアルバムを聴き、私の頭の中に、彼の存在が復活した。

夏の日の昼下がり、何か音楽を流そうと思った時、このアルバムをふと思い出した。流してみると、彼の乾いた歌声が心地良く、夏の午後にピッタリだった。中でも、映画「オズの魔法使い」で、ジュディ・ガーランドが歌ったタイトル曲は、舞台となったカンサスの大地を想起させる、素敵なウィリー・ネルソンの歌である。

ギターとバイオリンを中心とした、アレンジがまた素晴らしい。かつて聴いていた頃は認識していたかったが、天才的なギタリスト、ジャンゴ・ラインハルト(ウディ・アレン監督の映画「ギター弾きの恋」の主人公が崇拝する)とバイオリンのステファン・グラッペリの系譜である。

ウィリー・ネルソン、88歳の今も精力的に活動しているようだ

献立日記(2019/8/18)
鴨ネギの小鍋
小絹揚げ焼き(三之助
ケールとビーツのサラダ(ニンジンドレッシング)
じゃことピーマンの炒め


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