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池上のトンカツと本門寺〜「燕楽」でヒレカツ

ひと月ほど前、近所に住む知人のKさんが、大岡山のウィスキー・バーに誘ってくれた。飲みながら、飲食店の話をしていたら、「トンカツは一択で、そこでしか食べないんです」と言うので、店を聞くと「池上の『燕楽』、味も素晴らしいし、調理のオペレーションも美しい」と話してくれた。

池上は微妙な場所である。大岡山からは大井町線で旗の台で降り、池上線で数駅。決して遠くはないが、乗り換えが面倒で、特に他に用事のある場所ではない。

ただ平日に体が空いている日々もあとわずか、今のうちに行かねばと家を出た。金曜日の11時45分頃に池上駅に到着、ほどなく店に着くと幸い行列はない。残念ながらカウンターには座れなかったが、2階の座敷で相席となった。

ヒレ定食2300円のほかに、とんかつ定食 (ヒレ90g)1350円がある。違いを尋ねると、ヒレ定食は200gで部位も違うとのこと。折角なのでヒレ定食とビールを注文する。

お新香とポテトサラダをつまみに、ビールを飲んで待つ。ポテトサラダ、旨し。じっくり火を通しているのであろう、後から入店した方よりも時間がかかっている。ようやく出てきたヒレカツは、丸い形状のものが3つ。結構な厚みがある。

卓上にはピンクソルトがあるので皿にとり、カツに少々つけて口に入れると、厚さを感じないほどすんなりと噛むことができ、肉の旨さがジュワッと広がる。木目の細かい衣は、肉をしっかり守っていて、肉の磁味を封じ込めた小さな肉塊というイメージである。肉の良さを120%引き出した揚げ具合も見事というほかない。

具沢山の豚汁にも感心しつつ、完食し店を出る。カウンターでは、結構年配の女性がカツ丼を食べていた。近所にこんな名店がある方々は幸せである。店外には5〜6人の行列だった。

池上駅、初めて降り立ったが結構な賑わいである。それもそのはず、日蓮宗の総本山本門寺の参道が控える。折角なので、池上本門寺を見学。長い石段を登り、立派な大堂、五重塔を眺める。とんかつに誘われたが、こういう場所に来てみるのも悪くない。

発売されたばかりのミシュランを見ると、「燕楽」はビブグルマン(星評価からは外れるが、リーズナブルで美味な店)として掲載されている。ついでに、とんかつ店で掲載されているところを見ると、自由が丘「天元」が初登場していた。結構良い店だと思っていたので、御同慶の至りである



献立日記(2021/12/5)
妻と武蔵小山「豚星」


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