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The Daps Tee Pt.2

こんにちはThe Dapsのカズホです。
The Dapsのオープンと同時に販売し、好評頂いたThe Daps Teeの第二弾を今回 1月30日に開催するBum StudioさんのPOPUPイベントに合わせて販売する事になりましたので、デザインの背景や実際にTeeが出来るまでの工程を2回に分けて書かせて頂きますので、興味のある方は是非読んでみて下さい。
まずはデザインの背景について書いてみました。

Pt.1のデザインは僕らThe Dapsのメンバーが住んでいたHarlemの風景とアイコニックなアイテムを落とし込んだデザインとなっていましたが、Pt.2となる今回はNY市を形成する5Borough(5地区)のうちの1つで僕も大好きな街Bronxをテーマにデザインしてみました。今後も各Boroughのデザインを展開予定?!
という訳で早速ですがデザインはこちら↓↓↓

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DPTEE第二弾BACK実寸_アートボード 1 のコピー

まず目に入るのはYANKEE STADIUMでしょうか? 留学中僕も数回ゲームを観に行きましたが、渡米したての頃に生で観たマー君と、渡米4年が過ぎた頃に生で観たマー君とでは全然感動が違ったのを良く覚えています。渡米してからずっと一人だけ日本人、あとは全員アメリカ人という職場で何とか居場所を作ってサバイブしてきた自分にとって、4年が過ぎた頃に久々に球場で日本人としてプレーするマー君を観た時は本当に感動して涙が出そうになりました。そんな事もありつつ、BRONXのランドマークと言えるこの建物は外せませんでした。カラーもヤンキースを象徴するネイビーを採用し、白ボディにネイビープリント、ネイビーボディに白プリントの2色展開にしました。半袖、長袖どちらもあります。

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2つ目は荒廃した1970年代のBronxを象徴するアパートメントとHoe Avenue & E173 Streetの標識です。70年代のBronxは全米1のスラムで、ギャングが各ブロックに蔓延りまさにOutta Controlな状況。そんな最悪な状況を平和的に解決しようとBenjamin Melendez率いるギャング"Ghetto Brothers"がBronx中のギャングを呼び集めて行った伝説的なイベントが"Hoe Avenue peace meeting"で、その集会場がHoe Avenue & E173 Streetにあります。このミーティング後、Bronxのギャングや若者達は交戦や犯罪を辞め、音楽やダンスにのめり込んでいくようになります。この"Hoe Avenue peace meeting"無しにHIP HOPカルチャーは生まれていなかったのでは?という僕の勝手な解釈もあり、敢えてBronxはSedgwick Avenueにある有名なHip Hop Blvdの標識はチョイスしませんでした笑
HIPHOPヘッズにとってはかなり気になる"Ghetto Brothers"と"Hoe Avenue peace meeting"ですが、下記の映画で詳しく描かれているので観てみて下さい。

映画The Warriorsの始まりは"Hoe Avenue peace meeting"を描いたと思われるシーンがあります。終盤のシーンはCraig MackのFlava In Ya Ear (Remix) でP Diddyが完全にサンプルしてますね笑 (このTRAILERにはそのシーンはありません)

その他"Flyin' Cut Sleeves"や"80 Blocks from Tiffany's"も当時のBronxの状況がわかるのでオススメです。

ちなみに、僕が実際にHoe Avenue & E173 Streetに踏み入れた時は危険な感じはしませんでした。"Hoe"は売春婦って言う意味なので、昔は相当カオスなストリートだったと思われます笑

続いて、デザイン中央のB-BOY。この人にもちゃんとストーリーがあります笑 この人は伝説?のB-BOY Pee Wee Dance氏をモチーフにしています。あの有名なB-BOY集団"Rock Steady Crew"を名乗るおっちゃん Pee Wee Dance (60歳ぐらい?)と出会ったのは職場が借りていた倉庫Big Apple Mini Storageでの事で、日本人に馴染みがあるらしいこのおっちゃんは、歳の割に古いHIPHOPを知っている僕を気に入ってくれて仲良くなりました笑 HIPHOPについて色々教えてくれたんですが、衝撃だったのは、「オレがダンスし始めた頃はまだ"BREAK DANCE"って名前は無かったんだ。このスタイルのダンスをみんな "Boing yo yoing" ボイヨイヨンって呼んで踊ってたんだ。」って教えてくれて、これは目から鱗でした。こんな事知ってる日本人いないんじゃない?って笑 PEE WEEはどうやら隠れレジェンド?らしくATCQの名盤"MIDNIGHT MARAUDERS"の裏ジャケの一番下の列の左から3番目に顔が笑 

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唯一PEE WEEが踊っている動画を見つけたので、張っておきます。

あと今はどうやら金が無いらしく?倉庫を拠点に生活しているPEE WEEから20ドルで買わされたカラーコピー笑 と言ってもかなり貴重な資料ではあるんですが... の写真も載せておきます。JAY-Zはじめ早々たる顔ぶれと交流してますね笑  "Boing yo yoing" ボイヨイヨンについてなどが書かれているので、読みたい方がいたら店に置いておくのでお声がけ下さい。

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そして最後はスニーカーです。The Daps Tee Pt.1ではNY現地で"UPTOWN"の名で親しまれている"NIKE AIR FORCE 1"でしたが、今回は元祖"UPTOWN"の異名を取る"Pro-keds 69ers"を落とし込んでみました。このスニーカーには思い入れがあって、Tommy BoyのA&Rとして有名なDante Rossのお宅に引越しの手伝い(スニーカーの整理)をしに行った時に見つけて話したら「Nobody knows this shit now. you got a good taste !!!」って言われて本人から譲り受けたもので、今でも大切に保管してあります。(POPUPの時は実物持って行きます。)下の記事にあるようにPUMA SUEDEに手が届かないB-BOY達がこぞって履いていたHIP HOP Classicのようですね笑

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またスニーカー屋が軒を連ねるBronxのFordham RoadにはPro-Kedsの広告が微かに残っていたりとBronxに所縁がある様子。

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ここまで読んで頂いた方、ありがとうございます笑
こんな感じでかなり長くなってしまいましたが、自分が実際に体験したストーリーやカルチャーをThe Daps Tee Pt.2のデザインに詰め込んでみました。
今までの人生で自分がインプットした事や体験を服を通してアウトプットして興味を持ってくれたり、楽しんでくれる人がいたらいいなぁという想いで作っています。でもあまり深い事は考えずにお土産TEEとしてサラッと来て頂けたらと思います笑

次回はこのThe Daps Tee Pt.2がどのような過程を経て商品として出来上がって来るのかを、僕が実際にBum Studioさんにお邪魔させて頂き、取材してきた内容を書きたいと思います。シルクスクリーンプリント作業の裏側って好きじゃないとあまり知る機会が無いと思いますが、知れば知るほど愛着が湧いてくるし、大切に着るようになるんじゃ無いかなって実際に自分が作業を見せてもらって思いました。それって流行りのサスティナブルに繋がるんじゃない?って笑 
それではお楽しみに!


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