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散策記 泉岳寺

5月某日、用事があって田町に赴く道中に泉岳寺があったため、時間が間に合うまで泉岳寺に立ち寄って一息つくことにしました。

今回は、東京都港区の由緒ある寺院、泉岳寺を紹介していきたいと思います!


泉岳寺の概要

泉岳寺(せんがくじ)は、東京都港区高輪に位置する曹洞宗の寺院で、江戸時代初期に創建されました。主に忠臣蔵の舞台として知られており、赤穂浪士の墓があることで有名です。

泉岳寺 全体マップ

歴史と背景

泉岳寺は1612年(慶長17年)に、徳川家康の命により創建されました。創建当初は現在の港区芝白金にありましたが、1641年(寛永18年)に火災で焼失し、その後、現在の高輪に移転しました。江戸時代中期の1701年(元禄14年)、浅野内匠頭長矩(あさのたくみのかみ ながのり)が江戸城内で吉良上野介(きらこうずけのすけ)に刃傷事件を起こし、切腹を命じられました。この事件をきっかけに、浅野内匠頭の家臣である赤穂浪士47士が吉良邸に討ち入りを果たし、主君の仇を討ちました。この赤穂事件が忠臣蔵として広く知られるようになり、浪士たちの墓が泉岳寺に建立されました。

主な構成

  1. 本堂

    • 泉岳寺の中心である本堂は、寺院の主要な建物であり、多くの法要がここで執り行われます。本堂には釈迦如来が安置され、信仰の対象となっています。堂内には静かな雰囲気が漂い、参拝者は心を落ち着けて祈りを捧げることができます。

  2. 赤穂浪士の墓

    • 泉岳寺の最も有名な部分で、浅野内匠頭や大石内蔵助(おおいしくらのすけ)をはじめとする赤穂浪士47士の墓が並んでいます。墓所はきちんと整備されており、歴史的な意義を感じさせる場所です。毎年12月14日には、義士祭が行われ、多くの人々が彼らの勇気と忠誠を偲んで参拝します。また、墓前には多くの線香が供えられ、浪士たちの霊を慰めるための場となっています。

  3. 忠臣蔵資料館

    • 泉岳寺の敷地内には、赤穂事件に関連する資料や遺品を展示している資料館があります。ここでは、事件の詳細や浪士たちの生活、彼らの武具や書簡などが展示されています。訪れる人々は、事件の背景や浪士たちの思いに触れることができ、歴史をより深く理解する手助けとなります。

  4. 山門

    • 泉岳寺の入口に位置する山門は、伝統的な日本の寺院建築の美しさを感じさせる場所です。この門をくぐると、歴史ある境内へと足を踏み入れることができ、訪れる人々に静寂と落ち着きを与えます。山門の上部には「大円山」と書かれた額が掲げられており、寺の格式と風格を感じさせます。

  5. 僧堂

    • 泉岳寺には、修行僧が生活し、仏教の教えを学ぶための僧堂もあります。曹洞宗の修行の場としての機能も果たしており、僧侶たちはここで日々の修行を行いながら、仏教の教えを実践しています。僧堂は一般公開されていませんが、その存在は泉岳寺が単なる観光地ではなく、現役の寺院であることを示しています。

アクセス情報

都営浅草線および京急本線泉岳寺駅下車、A2出口から徒歩約1分の場所にあります。また、JR山手線高輪ゲートウェイ駅からも徒歩圏内であり、東京メトロ南北線や都営三田線の白金高輪駅からも徒歩でアクセス可能です。
寺の周辺には歴史的な風情が漂う街並みが広がっており、散策するのにも適しています。

泉岳寺駅からのアクセス
泉岳寺周辺

まとめ

泉岳寺は、その歴史的背景と赤穂浪士の墓で広く知られており、多くの歴史愛好家や観光客が訪れる場所です。また田町に用事がある際に立ち寄るのにぴったりな場所でもあります。
大都会の中に建つ名港風靡で閑静な寺院の魅力をぜひ堪能してください。

大石内蔵助像

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