2024.6.30(疲)

 あ〜。軽い気持ちで吉祥寺に行ったが、なんだかすごく疲れてしまった。あの街はあんまり合わないかもしれない。自由が丘のシャバさと、多少の下北っぽさ。池袋の規模。なんで吉祥寺行ったかっていうと山野楽器の商品券を使い切りたかったからだが、当の楽器屋には多動傾向っぽい子供二人を一生懸命叱り続けてる母親と、あまり当事者感覚のなさそうな父親との4人組がとにかくせわしなく、疲れてしまった。そういう傾向の子がいるのは仕方ないし、あの感じの父親だと母親の苦労もさるものと思われたが、その場にいる人間としては、どんなに安くても一本5桁はくだらないギターが並ぶ楽器屋でクィディッチのブラッジャーみたいな二人組を見ているのはいかにも気を揉んだし、会話を聞いているとどうもその双子にドラムをやらせようとしていたようで、余計色々考えてしまった。「とりあえず壊れてもいいようなやつで、興味持ったら…」その感じだと多分持たないと思いますよ、だいいち親にやらされた楽器を好きになることは稀ですし、楽器やったところで集中力がつくわけではないですよ、現に僕なんかは10年やってますが、年々散漫に……もちろん言ってはいない。そんなことを考えているとどんどん疲れていくので、素直に目星をつけていたBelden 9778のギターケーブルを購入した。大体ちょうどよく商品券を使い切ることができた。

 書き忘れてたけどその前に荻窪で彼女と、その友人と三人で餃子の王将を食べた。二人で会う時は大体それらしい。たまたま吉祥寺行くからと合流したのだった。「荻窪店はかなり美味しい」とのこと。でも今日はなんだか店員に活気がなく、餃子もいつもの勢いがない、焼いてから少し置いたやつじゃないかなんて言っていた。それでも三軒茶屋店のよりはだいぶ美味しかったけれど(あそこはたぶん忙しすぎて店員の心が死んでいる)わかる気はした。「食への執着がすごいから一食を無駄にしないためにあまり冒険できない」とその友達の子は言っていて、わかる気はするけど俺は色々食べるタイプだねえ、まあそもそも量食べれちゃうからなんでも試せるんだよね、あと練習だよね、まあそういうたわいない話。

 話は戻って吉祥寺。楽器店なみになっているハードオフで白人の親子がギターを見ている。俺と同じくらいデカい19くらいの子供が目を伏せたままヌッと俺の横をすり抜ける。こういう時に自分の排外主義というか、白人野郎がよ、という気持ちが高まっているのを感じる。アジア人は空気じゃねえぞ。そんなふうに思って、次ぶつかりそうになったら「Watch out, kid!」って言ってやろうとか考えながらジャンクコーナーとかを見ていた。まあ自意識過剰なのかもしれない、日本人同士でもそういうのはいるし。しかしヨーロッパ系の白人が日本に来ながらにして傍若無人に英語だけでしゃべり、店員のお姉さんを困らせたうえ、明らかに嘲笑っていた光景を見て以来、俺の中にはそういう怒りが棲みついている。先輩が前に、海外経験のある人ほどかえって右翼的になるんじゃないかということを言ってたがわりと俺にもその気があるのかもしれない。親父もそうだ。

 まあそんなこんなで、吉祥寺で煙草の吸える喫茶店なんかを探したが一軒もなく、なんとなく自分がこの街に歓迎されていない気がし出した。というか疲れていたのだろう。昨日もやけに活動したし。昨日は病院行って、その足を渋谷にのばしてレコードとCDをあわせて15枚も買った。道玄坂センタービルの地下にトップという喫茶店があって、ここは雰囲気もいいし煙草が吸える。その割にそんなに待たずとも入れるのが気に入っている。まあそこで20分くらい休んで帰った。それは昨日の話。

 今は松原の壹門という喫茶店にいる。ここもすばらしい。内装もいいし、おばあさんマスターも丁寧だし、タバコも吸えるし、ずっとラテン調の音楽が流れていて、居ても疲れない。本当に音楽のチョイスというのは大事だ。前にちょっとしゃれようとしている間借りのカレー屋に入ったら100均としか思えないスピーカーでずっと最近のJPOPがかかっていて、なんぼ美味しくてもこれじゃあ味がわからないよと思った。いっそのこと何もかけないほうがいいのに。若めの女性が趣味でやっているような店で、おっさんがやけに話しかけてて嫌だった。

 疲れてるな。文句ばかり。銭湯か、マッサージにでも寄っておこう。

 

 

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