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#法華経

観世音菩薩普門品第二十五⑩【はじめての法華経】vol.18

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。(マガジンはこちら) 現在、『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」を少しずつ読み進めております。 さて、前回読んだ部分は、観世音菩薩の「三十三身」が説かれ始めたところでした。まず、第一身は「仏」でしたね。 今回は、第二身と第三身について説かれる部分を読んでいきましょう。 応以辟支仏身。得度者。即現辟支仏身。而為説法。 辟支仏の身を以て得度すべき者には、即ち辟支仏の身を現じて為に法を

観世音菩薩普門品第二十五⑨【はじめての法華経】vol.17

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。(マガジンはこちら) 現在、『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」を少しずつ読み進めております。 さて、前回は無尽意菩薩がお釈迦さまに対して2回目の質問をしたところを読みました。観世音菩薩さまはどのようにしてこの世界に現れ、どのようにして衆生に法を説かれるのでしょうか?という質問でしたね。 今回から読む部分は、この無尽意菩薩の質問に対するお釈迦さまの返答になります。観世音菩薩の「三十三

観世音菩薩普門品第二十五⑧【はじめての法華経】vol.16

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。(マガジンはこちら) 現在、『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」を少しずつ読み進めており、約4割というところまできました。ちょうど、無尽意菩薩の1回目の質問と、それに対するお釈迦さまの返答が終わったところです。 これまで読んだ部分(①~⑦)の原文+書き下し文+現代語訳は下記の記事にまとめてあります。 さて、今日から読む部分は、無尽意菩薩の2回目の質問と、それに対するお釈迦さまの返答に

観世音菩薩普門品第二十五①~⑦まとめ【はじめての法華経】vol.15

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 前回までで、『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」の約4割を読み終わりました。 ちょうど、無尽意菩薩の1回目の質問とそれに対するお釈迦さまの返答が終わったので、このあたりで一度、これまで読んだ部分をまとめようと思います。 現代語訳は、私が自分で書いたものですので、拙いですが、あたたかい目で見ていただければ幸いです。 ◇◇◇ 妙法蓮華経 観世音菩薩普門品第二十五 爾時無尽意菩薩。

観世音菩薩普門品第二十五⑦【はじめての法華経】vol.14

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」⑦です。(①~⑥はこちら) 前回読んだ部分では、子どもが欲しいと思っている女性が観世音菩薩を礼拝し供養するならば、男の子であれば人徳と智慧を兼ね備えた子に恵まれ、女の子であれば整った容姿を持ち、過去世の善行によって人々から愛され大切にされる子に恵まれるだろう、と説かれました。 今回読む部分では、どのようなことが説かれるのでしょうか。 それ

立正安国論⑦【お祖師さまのおしえ】vol.16

【お祖師さまのおしえ】は、私がお祖師さま(日蓮聖人)の御遺文を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は「立正安国論⑦」です。(①~⑥はこちら) 参照しているのは、『昭和底本 日蓮聖人遺文』(日蓮教学研究所、改訂増補第三刷、2000年)と、『日蓮聖人全集 第一巻 宗義1』(春秋社、1992年)です。 さて、前回は、陰陽道の儀式を行って疫病退散を願ったり、苦しんでいる人民のために国主や宰相がさまざまな救済措置をとっている、ということが語られました。 今回は、

観世音菩薩普門品第二十五⑥【はじめての法華経】vol.13

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」⑥です。(①~⑤はこちら) 前回読んだ部分では、最も基本的な煩悩である「三毒」である「貪欲」(=むさぼり)、「瞋恚」(=いかり)、「愚痴」(=おろかさ)によって苦しんでいる人も、観世音菩薩をつつしみ深く敬って心に念じることによって救われる、と説かれました。 今回読む部分では、どのようなシチュエーションで、どのような人々が観世音菩薩によって救

霊鷲山【仏教用語解説】vol.30

【仏教用語解説】のコーナーでは、さまざまな仏教用語を解説していきます。 第30回は「霊鷲山」です。 ◇◇◇ 前回、「王舎城」という、古代インドのマガダ国にあった都市について解説しました。 「霊鷲山」は、この「王舎城」にある山の名前です。 サンスクリット語では「グリドラ・クータ」と言います。「グリドラ」は「ハゲワシ」、「クータ」は山頂という意味です。山頂の形がハゲワシの頭の形に似ているので、このような名前がついたと言われています。 いまもインドに実在する山 霊鷲山

観世音菩薩普門品第二十五⑤【はじめての法華経】vol.12

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」⑤です。(①~④はこちら) 前回読んだ部分では、捕らわれの身となって手かせ足かせをはめられてしまった時も、観世音菩薩の名をとなえれば手かせ足かせが壊れて逃げ出すことができ、また、たくさんの財宝を持った商人の一団が、おびただしい数の盗賊がはびこる場所を通らなければならないときも、観世音菩薩の名をとなえれば、難なく通過することができる、と説かれま

観世音菩薩普門品第二十五④【はじめての法華経】vol.11

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」④です。(①~③はこちら) 前回読んだ部分では、刀や杖で危害を加えられそうになっても観世音菩薩の名をとなえればその刀や杖がバキバキッと折れ、また全宇宙から悪鬼が集まってきても、観世音菩薩の名をとなえた人は悪鬼から見られることすらない、と説かれました。 今回読む部分では、どのようなシチュエーションで、観世音菩薩の名前をとなえた人が救われるので

立正安国論③【お祖師さまのおしえ】vol.12

【お祖師さまのおしえ】は、私がお祖師さま(日蓮聖人)の御遺文を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は「立正安国論③」です。まだ①、②を読んでいない方はこちらからどうぞ。 参照しているのは、『昭和底本 日蓮聖人遺文』(日蓮教学研究所、改訂増補第三刷、2000年)と、『日蓮聖人全集 第一巻 宗義1』(春秋社、1992年)です。 さて、前回は、災害や飢饉によって世の中が乱れ、多くの人が命を落としている状況に対し、ある人は西方極楽浄土の阿弥陀如来の名前をとなえ、

観世音菩薩普門品第二十五②【はじめての法華経】vol.9

【はじめての法華経】は、私が法華経ほけきょうを少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 前回から、『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」を読み始めました。今回はその続きです。(前回の記事はこちら) 前回読んだ部分では、観世音菩薩が「観世音」と名づけられた理由について、「観世音菩薩の名前を一心にとなえれば、いつどこにいても観世音菩薩がそれを聞き、その人が救われるからである」と説かれました。 今回読む部分では、さまざまなシチュエーションで、観世音菩薩の名前をとなえ

観世音菩薩普門品第二十五①【はじめての法華経】vol.8

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回から早速お経文を読んでいくわけですが、その前に、どこから読むか?というのを決めないといけません。 私がこれから読もうとしている法華経は、鳩摩羅什訳『妙法蓮華経』になります。このお経は28章で成り立っています。 最初は、順番どおり「序品第一」から読んでいこうかなと思っていました。しかし、それよりも、名前だけでも聞いたことのある部分から読んだ方が、たくさんの人に楽しんでもらえるのではない

コンセプト変更【はじめての法華経】vol.7

タイトルのとおり、【はじめての法華経】のコンセプトを変更します。 【はじめての法華経】のもともとのコンセプトは、次のとおりです。 法華経というお経について、やさしい言葉で、わかりやすく解説しようと思って、お寺ブログの方で第6回まで書いていたのですが… 今回、4年ぶりにブログのコーナーを復活させて、第7回を書こうとして、「無理だ!」と感じてしまいました。 内容としては方便品について書こうとしていたのですが、書こうとすればするほど、実は自分が「方便品についてよくわかっていな