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2024年3月の記事一覧

4月からnoteの書き方変えます【note計画表】vol.2

2月18日から約40日間、過去のお寺ブログのコーナーを引き継いで、ほぼ毎日記事を書いてきました。 毎日午後4時に投稿、というのはあんまり守れていませんが、各コーナーの記事を書くのにはだいぶ慣れてきたかな、と実感しています。 夏の研究発表に向けて ここでなぜnoteの書き方をまた変えるのかというと、今年の夏頃に、現代宗教研究所の研究員として研究発表をするので、その準備をしたいからです。 今度、4月4日に研究所の全体会議があって、そのときに今年度の研究員研究発表の日程を決

立正安国論⑥【お祖師さまのおしえ】vol.15

【お祖師さまのおしえ】は、私がお祖師さま(日蓮聖人)の御遺文を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は「立正安国論⑥」です。(①~⑤はこちら) 参照しているのは、『昭和底本 日蓮聖人遺文』(日蓮教学研究所、改訂増補第三刷、2000年)と、『日蓮聖人全集 第一巻 宗義1』(春秋社、1992年)です。 さて、前回は、「七鬼神」の名前を書いたお札を門に貼ることによって疫病退散を願ったり、「五大力菩薩」の絵を家のなかに飾ったりして、苦しみから救われようとする姿が語

観世音菩薩普門品第二十五⑤【はじめての法華経】vol.12

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」⑤です。(①~④はこちら) 前回読んだ部分では、捕らわれの身となって手かせ足かせをはめられてしまった時も、観世音菩薩の名をとなえれば手かせ足かせが壊れて逃げ出すことができ、また、たくさんの財宝を持った商人の一団が、おびただしい数の盗賊がはびこる場所を通らなければならないときも、観世音菩薩の名をとなえれば、難なく通過することができる、と説かれま

今年やりたい10のこと

今日は、本当は【くらしかるブッディズム】の日なんですけど、雨が降っているせいか全然頭が働かないので、noteの企画に参加する記事を書こうと思います。10個くらいなら、なんとか書けそうです。 1.noteを続ける 去年の12月26日にnoteを書き始めて、3ヶ月が経ちました。ブログ系は続いたことがないので、これでも十分奇跡です。今年1年間、noteを続けられるようがんばります。 2.noteの記事をまとめてkindle出版する これは、noteをがんばった記念に作ってみ

王舎城【仏教用語解説】vol.29

【仏教用語解説】のコーナーでは、さまざまな仏教用語を解説していきます。 第29回は「王舎城」です。 ◇◇◇ 前回までは、十大弟子という「人名」に関する言葉の解説をしてきました。 今回から、何回か続けて、お経典によく出てくる「場所の名前」について解説していこうかなと思います。 王舎城 王舎城というのは、古代インドの大国・マガダ国の都市の名前です。サンスクリット語では「ラージャグリハ」といいます。 「城」という字が使われていますが、お城そのもののことではなく、王様の

自己紹介(2回目)

今日はnoteの企画に乗っかって、2回目の自己紹介を書いてみようかなと思います。 3ヶ月前に書いた自己紹介(初note記事)と、女性僧侶としてのスペック紹介記事は以下のとおりです。 今回は、自己紹介テンプレートという便利なものがnoteから供給されておりましたので、それに沿って書いていきます。 ①名前 中井 本蓉(なかい ほんよう)と申します。栃木県の日蓮宗寺院に所属する僧侶(非住職)です。 本蓉という名前は僧侶になったときに改名した名前です。 「本」という字は、

お茶にまつわる色々な「はじめて」【お寺でわたしも考えた】vol.7

【お寺でわたしも考えた】は、私が日々何となく思ったことをつらつら書いていくエッセイコーナーです。 今回の記事は、noteの企画「春の連続投稿チャレンジ」に参加するため、ハッシュタグ「仕事について話そう」をテーマとして書こうと思います。 ◇◇◇ お茶接待のセルフ化 私がお寺で担当している仕事のひとつに、「年忌法要に参列するためにいらしたお客さまのために、お茶(緑茶)の用意をする」というのがあります。 なぜ、「お茶をお出しする」のではなく、「お茶の用意をする」という言い

立正安国論⑤【お祖師さまのおしえ】vol.14

【お祖師さまのおしえ】は、私がお祖師さま(日蓮聖人)の御遺文を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は「立正安国論⑤」です。(①~④はこちら) 参照しているのは、『昭和底本 日蓮聖人遺文』(日蓮教学研究所、改訂増補第三刷、2000年)と、『日蓮聖人全集 第一巻 宗義1』(春秋社、1992年)です。 さて、前回は、密教の儀式を行って祈りをささげたり、禅定修行をして空を悟ることによって、人々が苦しみから救われようとしている姿が語られていました。。 今回は、人

観世音菩薩普門品第二十五④【はじめての法華経】vol.11

【はじめての法華経】は、私が法華経を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は『妙法蓮華経』「観世音菩薩普門品第二十五」④です。(①~③はこちら) 前回読んだ部分では、刀や杖で危害を加えられそうになっても観世音菩薩の名をとなえればその刀や杖がバキバキッと折れ、また全宇宙から悪鬼が集まってきても、観世音菩薩の名をとなえた人は悪鬼から見られることすらない、と説かれました。 今回読む部分では、どのようなシチュエーションで、観世音菩薩の名前をとなえた人が救われるので

袖振り合うも他生の縁【くらしかるブッディズム】vol.11

【くらしかるブッディズム】は、昔から使われてきた仏教の言葉を、いま再び見つめ直すコーナーです。 第11回は、「袖振り合うも他生の縁」です。 ・・・・・・・・・・・・・・ 「袖振り合うも他生の縁」というのは、道端ですれ違った人と服の袖が少し触れ合うような、ほんのささいなことにも、前世のどこかで結ばれた因縁が関係しているものだ、という意味の言葉です。 「他生」というのは、いま現在自分が生きている人生ではない、他の人生のことで、ここでは前世のどこかの時点での生存を指していま

十大弟子【仏教用語解説】vol.28

【仏教用語解説】のコーナーでは、さまざまな仏教用語を解説していきます。 第28回は「十大弟子」です。 十大弟子とは 十大弟子というのは、お釈迦さまの弟子のなかで、主要な人物10人のことを指します。それぞれ特に秀でていた分野の名前を冠して、「○○第一」という称号もつけられています。 前回の【仏教用語解説】で、10人全員の解説が終わりました。各記事のリンクは以下のとおりです。 (①~⑥は4年前にやっていたお寺ブログの記事で、かなり文字数が少ないです) すべての経典で重視

母から教えられた格言が世の中に存在していない可能性があって困惑しています【今週の私的ニュース速報】vol.3

【今週の私的ニュース速報】では、私が個人的に気になっているトピックのニュースを紹介していきます。 今回は、「ニュース」と言って良いのかわかりませんが、昔、母から教えられた言葉をネットで検索したら全然出てこなくて、「え?!」となった話です。 ・・・・・・・・・・・・・・ 今日から春のお彼岸ですね。暑さ寒さも彼岸までと言いますから、これから春本番に向かっていくのでしょう。 私の母は2018年に他界しているのですが、お彼岸になると、いつも母がぼたもちやおいなりさんを作って仏

弘法大師さまを怒らせたせいで干上がってしまった川の伝説【お寺でわたしも考えた】vol.6

【お寺でわたしも考えた】は、私が日々何となく思ったことをつらつら書いていくエッセイコーナーです。 ・・・・・・・・・・・・ 10年くらい前でしょうか、父と車に乗っていたときに聞いた話です。たしか、お盆の棚経のお手伝いで、私が運転手をしていたんだと記憶しています。 車を走らせていると、大きな川と思しきところに橋がかかっていて、その上を車で通ったのですが、橋の下を見ると砂利ばかりで水がまったく流れていませんでした。幅30mはあろうかという広い河原が、どこまでも続いています。

立正安国論④【お祖師さまのおしえ】vol.13

【お祖師さまのおしえ】は、私がお祖師さま(日蓮聖人)の御遺文を少しずつ読んでいく過程を報告するコーナーです。 今回は「立正安国論④」です。①~③はこちらからどうぞ。 参照しているのは、『昭和底本 日蓮聖人遺文』(日蓮教学研究所、改訂増補第三刷、2000年)と、『日蓮聖人全集 第一巻 宗義1』(春秋社、1992年)です。 さて、前回は、災害や飢饉によって世の中が乱れ、多くの人が命を落としている状況に対し、ある人は法華経の「薬王菩薩本事品」に説かれる教えを頼みとし、ある人は