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最初の転職でマイクロ波化学を選んだ理由

自分がマイクロ波化学に転職をしようと思ったのは、将来的に自分でスタートアップを起業したいという思いがあり、スタートアップでの経験を積みたかったのが一番だ。
しかしそれとは別に、商社での出世競争や人事ローテーションに巻き込まれるよりも、自分の決めた環境で、納得のいく働き方をしたかったのも一つの理由だ。

商社での出世競争

いわゆる5大・7大商社では先輩、後輩含めて周りは100倍程度の倍率の新卒採用で選抜されて入社してきたトップ大学の優秀な人間ばかりだし、みんな英語も喋れれば人格的にもナイスな人間が多い。
転職後に気づいたことだが、事業アイディアからビジネスモデルまでを自分で考える力を持ち、トライ&エラーまで持っていける人間は他の業界にはあまりいないだろう。もちろん全員がそういう訳ではないが、そういうことができる人材を再現性を持って生み出せるのは長期的にわたって商社が繁栄を続けている大きな要因だと思う。

業績面からみても新入社員からビジネスクラスで世界を飛び回り、日本企業でトップレベルの年収を与え、文字通り終身雇用制度を貫いても尚、毎年数千億円の利益を上げ続けるその力は驚異という他ないだろう。株式会社としての最終形態なのではないかと思うほどだ。

大多数の人にとってQOLの面からみて辞職する必要があるとは思えない。事実、近年は商社から転職する人が多くなっているが、それでも一般的な「3年3割」の1/3以下だ。
そうした環境下で出世競争で頭ひとつ飛び出るのは相当な難易度だし、ほとんど運の世界といってもよいと思う。所属する部署、その時の景気、影響力の強い上司 etc…

しかも順調に昇進していったとしても、若くて40歳で課長、50歳で部長、社長になるころには60オーバーというのが通例だ。

「矢面時間」が日常なベンチャー

僕が住友商事からマイクロ波化学に転職したのは29歳の時。ベンチャー転職を志した理由は色々あるが、そのうちの1つが「どんなに頑張ってもあと10年以上平社員か、、、」という諦観に違い感情だった。

少し話が逸れるが、僕は「矢面時間」こそがビジネスパーソンとしての成長促進にマストだと考えている。要は自分の裁量をもって事業を前に進めるために全力を注いでいるような時間だ。
これには「自責」の概念が絶対に必要で、責任があるかないかはポジション・役職によっておおよそ決まる。

大企業における平社員というのは究極的には何も決めてない=何の責任もないポジションだ。その状況下での成長というのはいずれ頭打ちになる。個人的には商社に入るような人間は5年くらいで一通りの成長を完了させてしまうと思う。
僕もそのような退屈な感情を抱くことが時間が経つにつれて増えていき、このままでは貴重な30代を停滞したままやり過ごしてしまうと思った。
(但し、商社においても関連会社に重要なポジションで出向したり海外で裁量をもって仕事できるような場合はものすごく良い経験ができると思う)

そうして、「成長機会を求めてベンチャーに行こう。それも自分と似た特性の人間が少ないところに行きたい」と考えるようになった。
また、その中でも、

  • 自分の成長

  • 会社の成長

  • 社会の成長

の3つのベクトルが合うような業界に行きたいと思い、世の中が一斉にカーボンニュートラルの実現を目指す中、環境関連の技術ベンチャーに狙いを定めた。

マイクロ波化学への転職を振り返ってみて

ベンチャーに飛び込んだ僕を温かく迎え入れ、自走できるまでに成長させてもらったこと、上場を経験させてもらったこと、尊敬できる同僚・パートナー企業の皆様と出会わせてもらったこと、どれをとってもマイクロ波化学には本当に感謝している。

また、28歳の時の自分の決断を賞賛したい。商社から即シード・アーリーのスタートアップにいくのもよいチャレンジだと思うが、レイターステージにあったマイクロ波化学に事業開発ポジションで入ったことは良いキャリア選択だったと思う。
レイターステージのスタートアップへの転職は改めてnoteに記したいと思う。

最後に、マイクロ波化学への転職を最後まで悩んでいた時に決断の最後の一押しをしてくれたイチロー選手の引退会見の一部を紹介したい。

「つらいこと、しんどいことから逃げたいと思うことは当然のことなんですけど、エネルギーのある元気な時にそれに立ち向かっていく、そのことは人としてすごく重要なことなんではないかと感じています。」

元気のあるうちに、自分がどうしたって成長せざるを得ない環境に飛び込んでいこう。



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