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メディカルハーブ講座①&ミニピンダづくり

ハーブ&アロマサークル。
2023年度前半は、メディカルハーブの講座を実施しようと思っています。
第1回目の今日は、メディカルハーブの基本とハーブティーの取り入れ方についてお話をさせて頂きました。
お昼の部はJさん、Mさん、夜の部はFさんが参加して下さりました。
クラフトはミニピンダづくりを。
ピンダとは数種類のハーブやお米を使って作るハーブボールのことです。


温めて患部にあてると冷えや緊張がほぐれるので、効能別に数種類のドライハーブを使い分けて3つ作りました。

講座の一部をこちらでもシェアします。ちょっと長いけどご興味のある方は是非♪

メディカルハーブとは?

ハーブは人々の暮らしに役立つ植物の総称です。料理やクラフトなど日々の生活のいろんな場面で活用されています。
その中で特に健康維持や美容のためにハーブを用いる植物療法をメディカルハーブと呼びます。

自然治癒力

健康な時の身体は全体的に一定のバランスがとれた状態になっていて、そのバランスが崩れようとした時(病気や不調)には元の良い状態に戻す力が働きます。
これを自然治癒力といい、元々人の身体に備わっている力です。
健康管理や病気の予防、不調の改善を行う時に、この自然治癒力を引き出す療法としてメディカルハーブは有効となります。

ホリスティックケア

人の心と身体を全体的(ホリスティック)にとらえることも自然療法の特徴です。
ホリスティックケアは病気や不調そのものだけでなく、その要因となったライフスタイルやストレスなど身体やメンタル、環境なども包括的にとらえて整える療法になります。

代替療法と近代医学

医薬品、手術、放射線を3つの武器とした西洋・近代医学以外の療法を「代替療法」または「相補医療」と呼びます。
代替療法はメディカルハーブの他、食事療法、温泉療法、アーユルヴェーダなど多数含まれます。
代替療法の得意領域は、心身症(胃潰瘍や過敏性腸症候群等)などの機能の不調で、不得意領域は器質的疾患(レントゲンや内視鏡検査などで確認できる疾患)と言われています。
近代医学の得意領域は、緊急事態や外傷などで、不得意領域は慢性疾患や心身相関疾患と言われています。

メディカルハーブと医薬品

近代医学で利用されている医薬品のルーツはメディカルハーブにあります。
メディカルハーブから病気に効く有効な成分だけを取り出して、人工的に合成することで医薬品は生まれました。
医薬品は作用が強く局所的で適応領域は治療になります。対してメディカルハーブは、作用がマイルドで予防医学として取り入れる分野になります。

メディカルハーブと医薬品は対立するものではなく、互いの足りない部分を補いながら、必要に応じて使い分け又は併用するものです。
(きちんと病院へ行く。お薬を飲んでいる人がハーブを飲用する時は必ず担当のお医者さんに相談する)
また、メディカルハーブは医薬品のように即効性を目指すものではありません。
栄養、運動、休養の3本柱のしっかりした土台があってはじめてハーブの機能が得られるので、心身の健康を支えるサポートとして活用しましょう。

メディカルハーブの5つの働き

メディカルハーブがもたらす作用は多様で複雑です。
多くの作用は次の5つの機能に分けることが出来ます。
◎抗酸化作用
 細胞の老化を抑える作用
◎生体防御機能調節作用
 自律神経系、内分泌系、免疫系の機能を調節する作用
◎抗菌、抗ウイルス作用
 細菌やウイルスの繫殖を抑える作用
◎薬理作用
 薬と同じような作用で、消炎作用、鎮痛・鎮痙作用などがあります
◎栄養素の補給
 ビタミン、ミネラル、植物繊維などを供給する働きです

暮らしにハーブティーを取り入れてみましょう

ハーブティーはハーブに含まれる水溶性の成分を抽出でき、飲むことで機能成分を吸収しやすくビタミンやミネラルも摂取するこが出来ます。
また、口内炎、咽頭炎や胃炎などの炎症を鎮めたい時にも有効です。

ドライハーブとフレッシュハーブの違い

フレッシュハーブは新鮮は香りが楽しめて、季節感も感じることが出来ます。
ドライハーブは成分が凝縮されて抽出しやすいことが特徴です。メディカルハーブとして利用するには有効成分が凝縮されたドライハーブがおすすめです。

ハーブティーの淹れ方例

・ティーポットや茶こしなど
・ハーブ2~3g
・熱湯200g
①フェンネルやローズヒップなどは抽出直前にカットする
②花や葉は3分間、種子や根などは5分~10分間抽出する
(揮発成分が逃げないようにフタをする)
③最後まで残さず注ぐ
 ※ハーブは使う分だけつぶす
 ※1日3~4回に分けて飲む

ハーブ購入時の注意点

・食品を選ぶ
・色や香りをチェックする
・一度に大量に購入しない
・学名で購入する
・信頼できるお店で購入する
 ※園芸種も同じ

使用時の注意点

・使用部位だけを使う
・器具の消毒は入念に
・使ったその日に飲み切る
・各ハーブの注意事項を必ず確認する
・子供やお年寄りは様子を見ながら使用する

保存上の注意

・遮光、密封、冷暗保存が条件
・出来るだけホウル(原型)で購入しカットして使う
・遮光瓶で冷暗所で保管する(ラベルを貼る)

症状別ハーブのブレンド例

≪胃腸の不調≫
ジャーマンカモミール 2  
ペパーミント 1
※ジャーマンカモミールは鎮静作用や腸内に溜まったガスを排出させる作用があり、ペパーミントは消化器の機能を調整する作用があります。食間や夜寝る前など空腹時に飲みます。

≪風邪≫
ローズヒップ 2
エキナセア 1
※ローズヒップはビタミンがレモンの20~40倍含も含み、感染や炎症などビタミンCの消耗時に用いられます。
エキナセアは免疫力を高めるハーブとして、風邪をひきそうな時や疲れている時2~3時間おきに飲むとよいです。
(エキナセアは全身性の疾患である自己免疫疾患や膠原病などの治療に用いるべきではありません)

≪のどのイガイガ≫
マロウブルー 1
ペパーミント 0.5
タイム 0.5
※マロウブルーは粘液質を豊富に含み風邪による喉の痛みに有効です。タイムは抗菌、去痰作用に優れます。ぺパーミントをブレンドさせるとl-メントールの香りですっきりします。

≪冷え性≫
ネトル 2
ジンジャー 1
シナモン 1
※ネトルはデトックス作用があり、血液を浄化しめぐらせます。ジンジャーとシナモンで身体を芯から温めましょう。

≪肌荒れ≫
ネトル 2
ローズヒップ 1
※ネトルは浄血作用があり、体内の毒素を排出させます。美容の味方ローズヒップでビタミンCの補給もいっしょしましょう。

≪エイジング≫
ルイボス 2
ローズヒップ 1
ローズレッド 1
※抗酸化作用に優れたルイボスに、ローズヒップをブレンドしビタミンCも一緒に補給しましょう。ローズレッドは収れん作用があると言われています。

≪便秘≫
ダンディライオン 1
ローズヒップ 1
※ダンディライオンのイヌリンと、ローズヒップのペクチンに緩下作用あります。

≪月経前症候群(PMS)や月経痛≫
ラズベリーリーフ 1
ジャーマンカモミール 0.5
ネトル 0.5
※ラズベリーリーフは、子宮や骨盤の周囲の筋肉を調整する働きを持つことから月経前症候群や月経痛の緩和に用いられます。鎮静作用のあるジャーマンカモミールと浄血作用のあるネトルをブレンドさせ、ゆったりと飲みましょう。

≪寝つきが悪い時≫
ジャーマンカモミール 2
パッションフラワー 0.5
リンデン 0.5
※ジャーマンカモミールは鎮静作用があり、ミルクとも相性がよいのでミルクティーとしても楽しめます。パッションフラワーは「植物性の精神安定剤」と呼ばれ精神面の症状に作用します。シングルで飲むより鎮静系のハーブとブレンドするとおいしく飲めます。リンデンも心身の緊張を和らげるハーブで、就寝前に飲むと質の高い睡眠をもたらします。

ハーブの世界は深くで楽しいです。私もまだまだ勉強中なので学んでいきながら、同時に興味のある人に伝えられたよいなと思っています。
最後まで読んで下さりありがとうございました♪