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子どもの日とホラー

こんばんは、タナカです。
今年の大型連休も終わりますね。
数年前までは残念という気持ちが大きかったですが、今は連休が終わることにホッとしている気持ちが大きいです。
やはり子供がいると休日は何かと削られることが多く大変ですが、とにかく無事に乗り切れたっぽいので一安心です。

五月五日は子供の日でした。
タナカ家では息子がミニチュアの兜を見て「こわい、こわい」と言うので寝室から離れた場所に移動させました。
「怖い」という発話が始まったのは最近のことで、他にも「痛い」など、泣く以外の方法で恐怖や苦痛といった概念を表現できるようになり成長を感じます。

ここで思い出すのは皆さんご存知「リング」です。
あの鈴木光司の大ヒット作で映画版の印象が強いですが、タナカは映画化前に原作を読んで引き込まれていました。
手元にあるのは角川ホラー文庫。
平成8年16版には挿絵があるのですが、これが妙に恐怖を煽る作りになっています。

映画版は恐怖の魅せ方が素晴らしい作りになっていますが、原作ではもう少し緻密に「根源的な恐怖」について説明をしています。
主人公の浅川は、妻に娘の陽子が鬼のお面を見て泣いたことについて次のように尋ねます。

「なあ、おまえ、陽子に鬼のこと教えたか」
「え?」
「絵本かなにかで、鬼が恐いモノであることを教えたかい?」
「ううん、まさか…」

「リング」鈴木光司

子供が感じる恐怖は「理由の無い怖さ」であり、恐怖とはそもそもそういうものだったと気づかせてくれる良いシーンだと思います。
タナカ的にはビデオテープよりもこの描写の方が好きですね。
そして我が息子にもついに「こわい」が来たのでこのシーンを思い出した次第です。

それでは、タナカでした。
写真はハワイで撮った子供たちです。
海外版「リング」も評判が良かったと聞きます。根源的なホラーは国境も越えるんですね。

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