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ひらめきは足の痺れから

ギターを弾いていた。
誰もいない部屋で一人
好きな曲を弾き語りしていた。

しばらくしてから、
休憩しようと思って立ち上がると
じわじわ ピリピリと
足の痺れを感じた

“あーまただ。胡座をかいて
ギターを弾くといつもこうだ。
とりあえずお茶でも飲もう。”

そうして歩き出したものの、
思った以上に右足が痺れていたため
右足と頭を同時に前に出し
その足が地面に一瞬つけたら、かばうように
すばやく左足を地面につけるという
なんとも言えない不思議な歩き方になった。

内心、なんだ今の歩き方は、と思ったとき
ハッ として
とある光景が頭の中に映し出された。

それは、毎朝バス停にいるときに
不思議な歩き方で目の前を通過する
ひとりの女性の姿だった。

自分は今さっきその女性と同じような歩き方をしたのだ。実際に確かめたわけではなく想像でしかないが、彼女は足に痺れを抱えているのかもしれないと思った。

身を以て体験するとは
こういったパターンもあるのかもしれない。

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