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忘れることは、案外怖くない

出会いの数だけ別れがある

なんて言葉は何回も聞いたことがあるし、
今までに何度も経験してきたことだけれど。
なんだかこの世には、特別惜しい別れというものが存在していることに気づいた。

例えば、すごく好きだった恋人とか
もう二度と会えないかもしれない人とか
とってもお世話になった人とか。
もちろん、人間に限らずだが。

もう訪れることも会うこともないかもしれないと思うと、とても寂しい。

一方で、そう思える場所に巡り合えたことは、きっと自分の中で大切な出来事として残っていくのだろう。

寂しいくらいが、ちょうどいいのかもしれない。

人は忘れる時、相手の声から
忘れていくと聞いたことがある。

忘れないようにと、定期的に思い出してみているけれど、いつの間にか”あれ、どんな声だったっけ?”となってしまいそうでなんだか恐ろしい。

全てなかったことになりそうで。

でも、どうせ忘れてしまうのなら、覚えてるうちの今を楽しんでやるぜ!くらいの気持ちでいよう。

たとえ明確に思い出せなくなっても、
楽しかった!という気持ちが強く刻まれてさえすれば、

そういえばこんな人いなかったっけな?って

そんなことを考えて、にやっとしちゃうかも。

そんな、ちょっとした幸せな気分になれたら、こっちのもんさ。

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