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藁しべ長者

遡る農場通信とは?
これまでの農場の歩みを振り返り、当時のお野菜セットとともにお送りしていた農場通信を皆さんにもお届けさせていただきます。

2014.11.15 NO.35農場通信

みなさん、こんばんは。
吐く息は白く、早朝には薄氷が張る気温まで下がってきました。
よく晴れた日の夜は透き通った星が遠くまで輝いています。遠くに広がる山々の稜線も紅葉も見頃を迎え、畑に面した山道に落葉した黄色、赤、茶、緑の葉の重なる彩りに心が洗われます。エンドウ類の種まきも終わり、今年最後の種まきは小麦となりました。


昨年は知り合いの農家から貴重な種を2㎏ぐらい分けていただき、今年の初夏には30㎏ほどの収穫になりました。その収穫した小麦から唐箕などを使っていい種を分けて5㎏ほどの小麦をまこうかと思い、畑の準備を急いでいます。
作付面積を2倍に増やし、来年の初夏には60㎏ほどの初夏を目指しています。うどん用、パン用、お好み焼き用の3種類をまく予定にしています。

毎年毎年、自然の恵みをいただき、汗水を加えながら、少しずつ収穫は増えていきます。就農した当初は全く何もありませんでした。妻と子どもと一緒
に近所の農家から畑に投げてある藁をいただいたことからはじまりました。

妻と一緒に炎天下の中、必死に藁をかき集め、「きっと僕たちは藁しべ長者だ」と言いながら、集めたものです。それらを肥料にしながら、少しずつ少しずつ栽培へと広がっていきます。

こつこつ汗水を流すと、牛の歩くほどの速さですが少しずつ変化しているように思います。
少しずつ種を繋いで、増やして、また選抜をして収穫してと少しずつよいものを皆様のもとにお届けしたいなと思う日々です。

山口 敦史

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