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「注目記事」に選ばれた記事

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「ほんのひととき」が投稿した記事の中で、noteの「注目記事」に選ばれた記事をこちらにまとめています。
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#月刊ひととき

崎陽軒のポケットシウマイと横濱月餅(神奈川県横浜市)|柳家喬太郎の旅メシ道中記

旅のお供のポケットシウマイ  あんまり大きな声じゃあ言えませんけどね、今回は横浜を陰で支配する闇の組織の話です。その組織が営む店は、横浜駅と周辺のそこかしこにある。東海道線下りホーム、京急横浜駅中央改札、相鉄線横浜駅改札外、間口は狭いけどみなとみらい線横浜駅の改札内にも……。恐ろしいことに、多くの横浜市民が、その組織の食べ物に身も心も奪われているんです……そう、崎陽軒に“シウマイ漬け”にされているんですよ‼︎ ってのは冗談で、横浜の落語会でよく話すネタ。何を隠そう僕自身横

日本の花火のはじまりの地、愛知県三河地方・岡崎へ

にっぽんの夏。夏の花火。灼熱の太陽がようやく沈み、ほっと息をつく夜が来るころ、漆黒の空に花火が打ち上がる。ひとつ、ふたつ。そして無数に、次々と。鮮やかな光が花開き、破裂音がどんと身体を震わせる。日本に暮らす私たちにとって、花火とは懐かしい、夏の記憶そのものだ。  江戸時代から続く奉納花火 菅生神社おおらかに流れる乙川のほとりを散歩やジョギングを楽しむひとたちとすれ違いながら歩いていく。愛知県岡崎市は徳川家康の出生地だ。家康の生まれた岡崎城の城下町、そして東海道の宿場町として

大迫力! 頭上を滑空するアフリカハゲコウ(山口県美祢市)|ホンタビ! 文=川内有緒

 2011年、山口県のある動物園から1羽のアフリカハゲコウが行方不明になった。翼を広げると体長2・5メートルにもなる大型の鳥で、名前はキン。動物園関係者は必死に捜索を続けていた。  9日後、キンは約600キロも離れた和歌山県内で保護された。飼育を担当していた大下梓さんは、キンと再会したとき涙をこぼした。 「もう奇跡でした」  通常、動物園がロストした鳥を見つけるのはとても困難だからである。  そもそも、なぜキンは遠くまで飛んでいってしまったのか──。  脱走? いや