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「注目記事」に選ばれた記事

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「ほんのひととき」が投稿した記事の中で、noteの「注目記事」に選ばれた記事をこちらにまとめています。
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#伝統工芸

倉敷ガラス──民藝との出会いの物語

 ガラスとはもっと親しくなれる。 日本人とガラスは、もう2000年くらいにもなろうかという長い付き合いだ。それほどはるか昔に、人間がおこす火のなかでいくつかの物質が溶けて混じり合い、生まれたのがガラスである。  光を受けてさまざまな色に輝く美しさから、古代では宝石と同じくらい貴重で高価だったガラス。いまは私たちのまわりに当たり前にあり過ぎて、生活を支えてくれていることさえ忘れがちだ。だが辺りを見回してみれば、スマートフォンのディスプレイ、薬品を封じ込めるアンプル、グラスフ

800年の伝統を守る“山中和紙”の奥深い魅力|飛騨さんぽ

「飛騨さんぽ」は、紆余曲折を経て雪国・飛騨に移り住んだ浅岡里優さんが、日々の暮らしの中で感じた飛騨の魅力を飾らない言葉で綴る連載です。第3回は、飛騨の山奥で受け継がれてきた“山中和紙”について。 「800年続くこの伝統を、800年先まで残したい」  こう語るのは、雪深い河合町で、“山中和紙”の伝統を受け継ぐ長尾農園の長尾隆司さん。  飛騨には歴史的な文化や営みが数多く残っている。そのひとつが、伝統工芸の「山中和紙」だ。幼稚園や小学校の卒業証書や成人式の証書に使われるなど