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「注目記事」に選ばれた記事

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「ほんのひととき」が投稿した記事の中で、noteの「注目記事」に選ばれた記事をこちらにまとめています。
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#一度は行きたいあの場所

リスボンで故郷を想う 川添 愛(言語学者、作家)

 遠藤周作が長崎を訪れたときにキリシタン禁教時代の踏み絵を見て、そこから小説『沈黙』の着想を得たのは有名な話だ。私は長崎の出身だが、地元で踏み絵を見たことはない。私が生まれて初めて見た踏み絵は、ポルトガルのリスボンにある美術館に展示されていたものだった。  リスボンに行ったのは、もう二十年近く前のことだ。空港からタクシーで市街地に入ると、壁がボロボロの建物が並び、なんだかとんでもないところに来てしまった気がした。街を歩いていてもけっこうゴミが目につき、病院の前を通りかかった

日本の花火のはじまりの地、愛知県三河地方・岡崎へ

にっぽんの夏。夏の花火。灼熱の太陽がようやく沈み、ほっと息をつく夜が来るころ、漆黒の空に花火が打ち上がる。ひとつ、ふたつ。そして無数に、次々と。鮮やかな光が花開き、破裂音がどんと身体を震わせる。日本に暮らす私たちにとって、花火とは懐かしい、夏の記憶そのものだ。  江戸時代から続く奉納花火 菅生神社おおらかに流れる乙川のほとりを散歩やジョギングを楽しむひとたちとすれ違いながら歩いていく。愛知県岡崎市は徳川家康の出生地だ。家康の生まれた岡崎城の城下町、そして東海道の宿場町として

GWに訪れたい!大自然や太古の歴史に触れるスポット3選|飛騨さんぽ

今年の冬はかなり厳しく、「これでもか!」とばかりに分厚い雪に覆われていた街も、4月に入るとあっという間に雪解けが進みすっかり春めいてきた。とはいえ、朝晩はまだ0℃まで下がるような日も多い。(飛騨では6月くらいまでストーブを片付けられない。これは移住して驚いたことのひとつ) みなさんが暮らしている地域はいま、どんな春を迎えているだろう。 さて、今回はGW間近ということで、この時期におすすめの飛騨のスポットをご紹介したい。 1.池ケ原湿原~ 40万株のミズバショウが咲き誇る