マガジンのカバー画像

本の棲むところ

11
独立書店やブックカフェなど、本の置かれている居心地のよい空間をふらりと訪ね、ゆるりとご紹介する連載コラムです。
運営しているクリエイター

#読書

ゆったりと本が読めるお薦めのブックカフェ【7選】|本の棲むところ(番外編)

4月13日は「喫茶店の日」ということで、連載「本の棲むところ」の番外編として、ほんのひととき編集部がこれまでに訪れた都内近郊にあるお薦めのブックカフェをご紹介します。 ── No.1 ── PASSAGE bis! (神保町)フランス文学者の鹿島茂さんがプロデュースする神保町のシェア型書店「PASSAGE by ALL REVIEWS」の3階にあるカフェラウンジ。 フランスから取り寄せた古書がディスプレイされたエレガントな空間で、ポルトガル菓子の専門店ドース・イスピーガのス

【本屋 南十字】道しるべとなるような本と出会える場所(小田原市)|本の棲むところ(7)

「小田原での暮らしがちょっと楽しくなった!と言ってもらえるような本屋をつくりたい!」 クラウドファンディングでそう呼びかけると、約1か月で目標額の100万円を大きく上回る168万円が集まった。そうして昨年10月、本屋 南十字(以下、南十字)は小田原城の南側、国道1号線沿いにオープンするに至った。 南十字を運営するのは、地元の高校を卒業したそれぞれ別の本業を持つ3人。グラフィックデザイナーで「風鯨社」というひとり出版社も営む鈴木美咲さんが、高校時代の友人である成川勇也さんと

【本で旅する Via】洞窟みたいな空間で、心ゆくまで読書を愉しむ大人の隠れ家(荻窪)|本の棲むところ(4)

荻窪駅から北西に向かって徒歩6分、読書するための居場所「本で旅する Via」さんを訪ねました。ここは旅にまつわる本が1,000冊近く揃う、いわゆるブックカフェです。 店主はもともと旅行会社に勤めていた伊藤雅崇さん。古書店で見習いを経験したのち、2022年6月にこのお店をオープンしました。 大通りから一本入った路地裏に構えていることもあって、“大人の隠れ家”と呼ぶにふさわしいシックな雰囲気です。まるで洞窟の中にいるような日常と隔絶された空間で、心ゆくまで読書に没頭することが

【葉々社】“小上がり”のある町の小さな本屋さん(梅屋敷)|本の棲むところ(3)

「小上がりのある物件を探していたら、たまたまここが見つかったんです」 どうしてこの場所にお店を構えたんですかと尋ねると、店主はそう教えてくれた。 ここは京急本線の梅屋敷駅から歩いて1分のところにある小さな本屋さん「葉々社」。駅の西側に伸びる細い商店街を右に曲がると、「本」と大きく書かれた鮮やかな緑色の暖簾が現れる。2022年4月にオープンしたばかりのいわゆる独立書店だ。 地域を支え、地域に支えられる店主は、もともと神保町にある出版社でカメラ雑誌の制作に携わってきた、ベテ

【BOOKSHOP TRAVELLER】全国の魅力的な“本屋さん”に出会える場所(下北沢)|本の棲むところ(2)

*この記事の内容は、2023年1月執筆時点のものです。BOOKSHOP TRAVELLERさんは2023年4月に、祖師ヶ谷大蔵駅の近くに移転しました。 詳しくはこちら ▶ https://traveller.bookshop-lover.com/ まもなくお店を移転されるというツイートを見て、以前から気になっていた世田谷区北沢にあるBOOKSHOP TRAVELLERさんを訪ねました。 下北沢駅から歩いて2分、「本」と書かれた看板の矢印にしたがって外階段を3階まで上ると入

【kamebooks】たった一坪のスペースに、アイデアと愛情がたっぷり詰まった本屋さん(千葉県市川市)|本の棲むところ(1)

*この記事の内容は、2022年10月執筆時点のものです。「小さな本屋kamebooks」は2024年3月にお店を閉じ、現在は同じく市川市で「ほんとひとやすみ  甲羅文庫」を始められています。 詳しくはこちら ▶ https://kamebooks.jimdofree.com 昨日はひさしぶりの晴天に恵まれたので、以前から気になっていた千葉県市川市のインディーズ書店「kamebooks」さんを訪ねました。面白いアイデアに溢れた本屋さんでしたので、さっそくご紹介させていただきま