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音楽と"過ごした時間"。

私は今、27歳のフリーターだが。
新しいアルバイト先に就き見知らぬ人と会うと、「22~23歳かと思った」と言われることが多い。

それは幼い見た目ゆえかもしれないが。またはキャラ作りの為の気取らない立ち振る舞いゆえかもしれないが。フリーターという職業柄ゆえかもしれないが。

話は変わるが、私は22歳から25歳までの4年間、音楽を辞めている。
いつ音楽と出会ったかといえば、小学生の時に姉の部屋の「MDコンポ」から流れていたケツメイシを聴いたのが最初なのだが…
私はそれからケツメイシやKICK THE CAN CREW、RIP SLYMEなどラップミュージックにハマり物真似でラップをするようになった。
そしていつしか「ここはこうした方がいいのに」などという思考が先行するようになり、気付けば自分でクリエイトしていたのである。

そして他の人にはない特技、そう、「音楽」で将来生きていきたいなどとぼんやり思い始め、19歳で専門学校へ行く。20歳で専門学校を卒業し、21歳までは"その"つもりでいた。

が…しかし。
アルバイトに明け暮れる日々に嫌気を感じ、田舎へと舞い戻る。
田舎が嫌になり都会へ出る。
やりたいことがわからず田舎へ舞い戻る。
田舎が嫌になり都会へ出る。

途中アルバイトだったり正社員だったり、また彼女と同棲したりするものの、こんな人生だ。そして25歳の終わり頃に「とある人物」に出会うまでは、十字に伸びる標識が四隅に建てられた交差点を、行き来するばかりだった。

この間、4年。

私は今27歳であるが、よく22~23歳かと言われる。
それは幼い見た目ゆえかもしれないが、またはキャラ作りの為の気取らない立ち振る舞いゆえかもしれないが、フリーターという職業柄ゆえかもしれないが、こうも思えてならない。

―――私が音楽と共に過ごしていなかった間、自分の時計は止まっていたのではないかと。

もしそうであるならば、来年は24歳くらいに見られてもいいはずだ。それは来年にならないとわからない。世間一般では27歳や28歳など、もう新たな音楽商材としての価値が薄くなる頃だろうが、私はそんなもの気にしない。
いつでも4年若く、今なら23歳の気持ちで音楽をやっている。もちろんだからと言って、34歳になったら音楽をやめるわけでもない。
小学生で音楽に出会うまでの年数は数えていいのか?とかそんな無粋なツッコミを待っているわけでもない。ただ、

そう思うだけで、自分が生を共に過ごすべきは音楽なのだと、思わせてくれるのだ。そう思うだけでいい。
本音で言うなら、そう思いたくて仕方がないのだ。

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