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今までありがとう、バトルコンプレッサー。さようなら、バトルコンプレッサー。「山札から好きなカード3枚トラッシュ」が許されなくなった今こそ、過去のカードの思い出を語ろう。

 タイトルが過去最高クラスに長くなりましたが元気です。こんばんは。

 さて、最近は金曜日にはポケカ公式の情報が更新されることが多い傾向にあり、どんな情報が解禁されるのかと毎週ワクワクしてるんですが、ついに大物が来ましたね。


V-UNIONが。


 8月の中旬に発売される新しい構築済みデッキ。噂には聞いていましたがV-UNION、ここで登場ということになるんですね。4枚一組で戦うということで、確かに拡張パックでの登場は難しいだろうな(5枚のパックのうち4枚占拠するのはなぁって感じ)って思っていたので、構築済みデッキでの登場というのは納得です。構築済みで最初から4枚揃っている状態なので、「左上がダブった!」とか「他の3つあるのに右上だけない!」とかのパーツを揃えないと使えないというチビっ子泣かせな要素がないのは数少ない良心だと感じました。
 8月に発売するデッキではミュウツー、ゲッコウガ、ザシアンの3種類のV-UNIONが収録されるようですね。

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(今回はとりあえずミュウツーだけ載せておきます。他の2種類は自分で調べてみよう!という昔コロコロのポケモン映画を漫画化した期間限定連載の作品の最後にあった「この続きは劇場で確かめよう!」みたいな感じでの丸投げ)

 最初にミュウツーのテキストを見たときは「この人いっつもトラッシュからエネルギー吸収してるよなぁ」みたいに思っていたんですが全部のV-UNIONが持ってる共通技なんですね。といっても、共通技といってもやっぱり吸収系の技はミュウツーが使うのが似合うと思います。(正直ザシアンはメタルソーサーでも加速できるし、加速手段豊富なのは強いと思う。ババロコ殿堂のルールだと特殊鋼エネルギーも加速対象にできるし)

 Twitterでトレンド1位にも入るほどの盛り上がりを見せたこのカード。当然、それをサポートするカードも登場しています。

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 3つのデッキに共通して収録されている「バーネット博士」は、自分の山札から好きなカードを2枚トラッシュできるという効果で、V-UNIONの片割れをトラッシュに送ることで、トラッシュから4枚組み合わせて出しやすくなるのは強みですね。

■V-UNION、エクストラではどうなる?

 さて、バーネットで2枚トラッシュというのはもちろんスタンダードの話です。逃げエネ「-2」のふうせんがある横でかるいしが逃げエネ全部無くすカードだったり、ハイパーボールが山札からどんな種類のポケモンでも自由にサーチできたりするように、エクストラにもバーネット博士より強い!というカードが存在します。

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 その名がずばりバトルコンプレッサーです。今ではすっかり「フレア団ギア」というカード種別もすっかり無実化しましたが、活躍の歴史が長いカードなので、ここは長々と語っていきたいと思います。懐古厨ですまんな。

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 そもそもバトルコンプレッサーというカードは、元々拡張パック「ファントムゲート」で登場した「よるのこうしん」というデッキタイプを強化するためのカードとして初登場したカードでした。このよるのこうしんというデッキは、トラッシュにあるワザ「よるのこうしん」を持つカードの数だけ打点が上がっていくというデッキタイプで、非EXでありながらうまくいけぱ200を超える打点も叩き出せるという強力なもので、メタゲーム上のトップの立ち位置をほしいままにしたカードでした。よるのこうしん全盛期の強さを象徴する逸話として、これはぼくが北海道時代にすごくお世話になったうきにんさんのブログから引用してきたのですが、2016年のU.S. Natsの結果を振り返った海外サイトの考察記事で、「Tier1=よるのこうしん、Tier2=それ以外」という嘘のような記述がなされるようなこともあったほどでした。

 そもそも、トラッシュのカードを活かして何か別の戦術をするという概念自体が強く、バトルコンプレッサーはよるのこうしんに限らず、様々なカードと組み合わせて色々なコンボを形成しました。メジャーなものでいえば、

・サポートをトラッシュに落としてバトルサーチャーで回収して使う、もしくはサーチャーで後から回収できるように先にトラッシュに落としておく
・トラッシュにエネを落としてポケモンの特性で加速する(XY当時のスタンダードだとドータクン、シリーズがサンムーンに変わった後もウルネクのフォトンゲイザーを補佐するカラマネロと共に活躍を見せました)
・対面によって使う必要がないカードをトラッシュに落とし、ほしいカードを山札から引き当てる可能性を高める(これは他のカードゲームでもよく使われるテクニックで、一般的には「圧縮」と呼ばれます)

 といったものがありました。

 2018年9月のレギュレーション変更でスタンダードから「落ちた」後も、変わらずエクストラで活躍を続けました。エクストラでもよるのこうしんは強力なデッキタイプであり続けており、2019年のCL東京では(もしかしたら愛知だったかもしれん、このへん記憶が曖昧)、ポケモンカードジムメダルとジラーチ◇のコンボと組み合わせてサイドを余計に取るという「ずるのこうしん」というデッキがベスト16入りを果たしています。これはTAGなどのサイドを3枚取られるカードが台頭してきたことから、「TAGで3枚+GX・EXで2枚+ジラーチコンボで1枚」という組み合わせでサイドを6枚きっちり取っていこうという戦術でした。

 その後、時代は剣盾のシリーズに変わっていき、「爆炎ウォーカー」でマッドパーティが登場したことで、よるのこうしんの強さは影を潜めます。(それでも、マッパは無色と超、行進は雷とそれぞれ得意な色な違うので、エレキパワーが使えたり、弱点を突ける相手が違ったりとマッドパーティと差別化できる点は十分にあると言えますが)よるのこうしんの培った「バトコンで打点用のポケモンをトラッシュに落とし、打点の上がった技で高火力を放つ」というノウハウはエクストラのマッドパーティに受け継がれていき、今に至っています。

 そんなわけで今回はV-UNIONの話……ではなくバトコンの話(というかほぼほぼ実質夜の行進の話)でした。V-UNIONはこれから長く話題にされ続けるカードになると思うので、これからもどんどん記事で話題にしていけたらと思います。てかV-UNIONの登場でエクストラレギュレーションの見直し入るってことはマッドパーティとかマジで死ぬんじゃね?って思うけどどうなんだろうか。もっとも、バトコン禁止にならなかったとしてもミュウツーに16点バラ撒かれたらその時点でもうマッドパーティは相当キツそうな気はするが。個人的にはスタンダードでは出すのが難しいけれど、エクストラでは序盤からバンバン展開できる強力なスペックを持ったカード、みたいなのを期待してたんですがこれからどう流れが変わっていくでしょうか。ミュウミュウがポリゴンZのGX技借りてフェイタルエラーでトラッシュを肥やすみたいなデッキタイプも生まれそうですね。

 それではー。この記事何アクセスぐらいまで伸びるかな

正直この欄の使い方がよくわかってない