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「真の医療」を排除するための仕組み=医師免許


 医師免許制度とは、「医師免許を持つ者しか医療行為を行なってはいけない」とする制度だ。

 薬機法とは、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器などの品質、有効性及び安全性の確保などを目的としている。

 一見、いずれも尤もな制度に思えるが、国が認めた人間しか治療行為を行えないし、国が認めた医薬品でしか治療を行えない。

 しかも、医師が医薬品を使って「治療」と称する行為を行なっても、それによって病気が治ることはないのだ。

 インチキの医師とインチキの薬に国がお墨付きを与え、それ以外の治療を拒否、排除する仕組みと言っていいだろう。

 権力者が医療を支配するのに実に好都合な仕組みなのだ。

 実はこれは、医療独占のためにロックフェラーが生み出した仕組みなのである。

 1900年代初頭、石油精製で生じる副産物が医薬品原料に使えることを科学者が発見すると、ジョン・D・ロックフェラーは、医療家系の強みを十分に活かす時機が来たと考えた。当時、アメリカの医師や医科大学の半数近くがホリスティック医療(訳注・患部だけでなく精神状態や生活環境などを含め患者全体を治療すること)や薬草による治療を行っていた。ロックフェラーとその友人の悪徳資本家 「鉄鋼王」 アンドリュー・カーネギーは、教育家のエイブラハム・フレクスナーを派遣して全米を調査させ、アメリカの155の医科大学と病院の実態に関する目録を作らせた。

 ロックフェラー財団が出した1910年のフレクスナー・レポートは、アメリカの医療教育を一元化し、瘴気論(訳注・病気は悪い空気により発生するという考え方)を脱却して「細菌論」に基づき再構築するよう提唱したものだった。細菌論は、病気の唯一の原因は細菌だとする考え方で、同レポートは、健康的な生活習慣、清潔な水、良好な栄養状態によって免疫系の強化を図るよりむしろ、特定の薬で特定の細菌を攻撃する薬学のパラダイムをベースにすべきだと説いた。

 ロックフェラーはこの主張を掲げて大金をつぎ込んでキャンペーン活動を展開した。 医学は細菌論が主流となり、急成長していた製薬業界は細菌論を取り込み、競合する理論を奉じる者たちは閉め出された。

 ロックフェラーの改革運動によってアメリカの医科大学の半数以上が閉鎖された。国民やメディアは、ホメオパシー、整骨、カイロプラクティック、栄養療法、ホリスティック医療、機能性医学、統合医療、天然薬を侮蔑するようになり、多くの開業医が収監される事態となった。


 この仕組みのせいで、国が認めた以外の有効な治療法で病気を治すと医師法違反で罰せられ、有効な治療法は潰される。

 効果がなく害のある治療法だけが優遇され、効果があって害のない治療法は迫害される。

 これが現在の医学の世界だ。

 ろくなもんじゃねえ。

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