【漫才】相方がドラキュラ
A:はいどーもー!
B:どうもー〇〇です。
A:いやー、よろしくおねがいしますね、皆さん。お客さん。どうですか?調子悪くないですか。
B:いやいや。
A:調子悪かったらね。全然途中で退室してもらって結構なんで。
B:いやどうしたんだよお前。
A:いや具合悪かったら大変ですから。時間も皆さんね。忙しいでしょうし。
B:いや気使いすぎだろ。
A:みなさ~ん!僕は皆さんの味方でーす!
B:いやなんの宣言!?
A:お客さんの味方だぞこっちは。
B:いや知らんけど。正気かお前。
A:正気だよ正気に決まってんだろ。
B:正気なら良いけど。さっきから変なこと言ってるから。
A:変なことじゃねえよお客さんに気を使ってるんだよ。
B:いやあんまりそういうことしないほうが良いよマジで。
A:え、なんで。
B:いや、お客さんに媚売ってるみたいなさ。逆に印象悪いよ。
A:え!マジで!ヤバ!
B:そりゃそうだろ。あんまりあざといことしても逆に萎えるからさ。
A:あー。そうだな。お前の言う通りだわ。
B:だろ?
A:うん・・・。って言うわけねえだろ!
B:何だ!?
A:っていうかお前が意見してくるんじゃねえよ!黙ってろよ三下が!
B:三下て!暴言が過ぎるよ!
A:うるさいんだよお前は雑魚のくせに!
B:雑魚!悪口のボキャブラリーで攻めてくるなよ!
A:良いんだよボキャブラリーとか・・・。お前はもう貧弱だから黙っとけ!
B:良いのかお前そんな俺に暴言ばっかり吐いて。
A:ああ?なんだよ急に。
B:良いのね?それで。
A:なんだよ急に雰囲気変えてんじゃねえよ。
B:お前マジで・・・終わったな。
A:オイなんだよ。何が始まるんだ?
B:お前俺の正体知らないだろ。
A:あ?なんだよ。
B:知らないね?
A:いや知ってるよ。
B:いや知らないね。
A:いや知ってるわ。ただの売れないお笑い芸人だろ!
B:いやマジで。それだけは黙っとけ。
A:はあ?黙らねえよ。この三流芸人!
B:ああ本当。愚かだわお前。
A:え?何が。
B:俺の正体全然気付いてないじゃん。
A:なんだよ言ってみろよじゃあ。
B:俺の正体はなぁ、ドラキュラなんだよ!
A:・・・え?
B:ま、じゃあ漫才やっていきましょうか。
A:オイ進めねえよ!
B:なんだよ。
A:え?何?ドラキュラ!?
B:まあね。
A:いや軽いなー!まあねじゃねえよ!ドラキュラ!?ええ!?
B:だからお前さ、家系ラーメン誘うのやめてくんね?
A:え?ニンニクあるから?
B:そう。
A:いやドラキュラ、ニンニク嫌いだけど!え!?マジで言ってんのか?
B:逆にどっちだと思う?
A:なんの逆!?
B:どっちだと思う?
A:いや聞いてくんなよ!知らねーよ!
B:俺がドラキュラってカミングアウトしたの、マジだと思う?
A:いやマジなわけねーだろ!
B:なんでそう言い切れるんだよ。
A:ドラキュラなんてこの世にいないからだよ!
B:いやいるよ?俺がその証明。
A:いやバカバカしいわ。
B:いや証明してるから。俺という存在がドラキュラの存在を。
A:バカバカしい事言うなよお前。しょうもないよさっきから。
B:信じてない?
A:信じてないよ。
B:俺がドラキュラだってこと信じないのね!?
A:いや・・・。信じられる要素がなに一つないからね?俺も少しは信じたいよ!でもコレは無理だ!何も根拠がないもん!
B:じゃあもう、アレやるしかないな。
A:なんだよ。
B:ドラキュラと言ったらアレでしょ。
A:おいまさか。血吸うんじゃないだろうな。
B:ククク・・・。
A:おいおい待ってくれよ展開変わったぞ。物語が急に逆転したぞ。
B:お前、血美味そうだな。
A:おいおいドラキュラっぽい台詞!
B:頂いちゃおうかな。
A:ドラキュラっぽい台詞!
B:お前はもう逃げられないぞ。
A:ドラキュラっぽい台詞!!
B:ハハハー!(Aの両肩を掴む)
A:うわ!ドラキュラっぽい襲いかかり方!
B:観念しろー!!
A:うわー!!ドラキュラそのもの!!!
B:お客さん凝ってますねー(Aの両肩を揉む)
A:マッサージかーい!!!(Bの手を振り払う)
B:・・・。
A:いやふざけんなよマッサージかい!
B:マッサージ。
A:マッサージいいよ!え!?何!?今までの全部何だったんだよ!
B:どう?気持ちよかった?
A:マッサージの感想求めんな!それどころじゃねえんだよしょうもないボケしやがって!
B:いや肩凝ってそうだったから。
A:何・・・。何思ってんだよ!思うな!そういうコト。
B:いや相方の健康は気遣うだろ。
A:良いんだよお前、そんなの。え、じゃあもうドラキュラじゃないってことね!
B:そうかも。
A:え!?かもー!?可能性残すな!!もう良いよ!ありがとうございましたー。
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