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復刻版「贋作・ひとりごと」No.1

イントロダクション

 私は、1976年4月から2001年11月まで、遠州文化連盟のスタッフの一員でした。遠州文化連盟(遠文連‥えんぶんれん)とは、1967年4月、当時の日経連(日本経営者団体連盟)の地方組織、遠州経営者協会が母体となって設立された音協活動団体でした。当初は、旧・浜松市民会館をメイン会場として、月例会としてコンサート鑑賞企画、文化体育活動企画を加入企業に提供する目的であったようです。事務局は、当時の浜松商工会議所の5階にありました。西武百貨店・浜松店の隣でした。(現在、ザザシティ浜松・西館の駐車場のあたりです)私は、76年の2月頃に当時の事務局から声をかけていただき、寄席部門のスタッフとしてお手伝いかるようになりました。そして、社会人となって就職後は、寄席部門以外のコンサート、ミュージカル部門も手伝い、ハイキングやスキーツアーの添乗員、バス内や宿内でもレクリェーション・リーダーも体験しております。そして、78年頃からは、当時の機関紙の編集や原稿作成にも関わりました。表の頁にはスタッフが交代で書く「ひとりごと」というコラムがありました。スタッフ各位は加入企業の社員であり、本業の御都合もあってか、私が代行という月もありました。82年の4月からは私の専任コラムとなった為「贋作・ひとりごと」として92年3月まで書き続けました。殆ど、当時の機関紙を保管してありますので、復刻版として投稿させていただきます。1980年代の文化や生活環境などイメージしていただけると、嬉しいです。

1994年頃のパンフ

遠文連ニュース「はぴねす」No.177(1982.7.10発行)より

 ここ3年ほど、メモ魔というか、スケジュール魔というか、とにかく、自分に関わったことを記録しておく習慣になってしまった。それによって、一年間の行動記録、映画・演劇・レコード・コンサート・ブック等に関しての自己顕示欲なるものを発行してきたからである。まめったい人だやぁー、とか言われながらも続けていられるのは、こうしないと情報の整理ができなくなってきたからだ。
 一時期、情報誌の仕事に関わっていて、わかったことなのだが、ぼくにとっての「情報」は、その気になって集めなければ、どうでもいいような情報に終わってしまうということだ。カタログ誌やタウン誌のページをめくっているだけで、なんとなく現在を歩いているような錯覚におちいっている人が多いのも困ったものである。
 例えば、レコード屋さんにしても、3年ほど前にはすべて、その他で取り扱われていたアーティストが、今では親切に、ジャンル別、アーティスト別になっている。レコード屋さんの商法だといってしまえば、それまでだが、かえってこうした親切が仇になってしまっていることも考えられないだろうか。

遠文連ニュース「はぴねす」No.178(1982.8.20発行)より

 こんなこと書いたら、ボツにされるか、わからへんけど思い切って書こうっと‥。
 実は、コンサート会場でのマナーについてなんだけど、こんな不快な思いをしたことはありませんか。
 開園後、歌の途中にのに、チケットを片手に、目の前をうろうろされたこと。
 開園後、平気で正面のドアを開けて、バタバタ歩かれたこと。
 気をつけてみていなくても、こうした事が案外多いんですよね。まぁ、こうしたことは、個人個人が気をつければ、みんな気持ちよく時間を過ごせると思うんです。
 でも、もんだいがあると思うのは、(ここから、少し声をひそめて‥)主催者側の管理のしかたではないでしょうか。時々は、客として行ったとき感じるのは、新聞社とか、放送局とか、公共機関(市もはいってますよ)の主催の場合、こうしたマナーの指導がおろそかにされているような気かかるんですよ。
 これから10年、20年後ねコンサート状況がどうなっていくのかわからないけど、ぼくたちだけでなく、次の世代へよい状況を送っていきたいものです。

遠文連ニュース「はぴねす」No.180(1982.11.10発行)より

 今月はテレビの話を書きます。事前に、ことわっておきますが、NHKのPRではありません。
 さて、テレビ界では、春と秋に番組変更というか、編成がありますね。新聞一面を使ったり、週刊誌を利用したりして、いろいろ前宣伝でふおって、さぁスタートとなるわけですが、少しも変ってないですね、これが。NHKでやっていた番組を民放的に味付けしてみたり、5、6年前の番組をリメイクしてみたり、まるでローテーションで編成しているように思えるのですよ。これでは、オモロないはずですよ。
 ところで、NHK教育大好き人間である私としてはあまり宣伝したくはないのですが、一応書いておきます。現在のテレビ界で、一番積極的に、そして良心的に番組作りにとりくんでいるのは、NHK教育だと思うのです。視聴率の低い、マイナーな世界だから、関係者の手づくりの良さが伝わってくるのかもしれません。ワースト番組を選出して喜んでいるオバちゃんたちは、おそらく一生涯、NHK教育にチャンネルをあわせることはないでしょう。モーニングショーとかワイドショーとか見て、どうでもいい情報に夢中になっていてくれればよいのです。
 これからのツッパリ人間は、NHK教育を見ていないと、ついていけないと思うのです。

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遠文連ニュース「はぴねす」No.181(1982.12.10発行)より

 12月になってます。今年もたくさんのコンサートがありました。(まだ、あるんやで!)
 最近、つくづく感じることは、いくらスタッフで加わっていても、一年で観たり聴いたりできることは本当に限られているということです。ということは、お客さまの立場からすれば、もっと少なくなるのも道理です。ですから、タレント歌手やベスト・テン歌手に興味を持たれるのも、なるほどと思うんです。しかし、たまにはマイナーなタレントにも目を向けてみて下さい。きっと、入場料は高くなかったと思えるはずです。来年から、少し冒険してみて下さい。
 ところで、12月です。(わかってんのや!)「忘年会、今日も今日もで、大晦日」という川柳がありますが(へぇー、初耳やな!)、確かに飲む機会が多いです。そこで、一つ提案なのですが、こんなパーティはいかがでしょうか。25日の夜ともなれば、クリスマス・ケーキの安売りがありますね。ですから、✕✕君は〇〇屋のケーキ、△△さんは〇✕屋のケーキといったように、一人一人が持ち寄ってのケーキ・パーティです。幸い、今年は26日が日曜日です。お酒を飲めない方、もう限界だという人を集めてやってみませんか。名付けて、「寄合ケーキ」。スナップ写真で、この表紙を飾ることも可能なのですよ。

遠文連ニュース「はぴねす」No.182(1983.1.10発行)より

 あけましておめでとうございます。(と、一応書いておいて)事務局は、5日までお休みですから、多分この声が皆様の手に渡っている頃は、遠文連スキースクールで、栂池へ行っていると思います。
 今年も、又、「清八さん、又、これやるのー」とか言われながら、宿でレクリェーションをしたり、酒盛りをしていることでしょう。スキースクールのご常連は、ほとんどビョーキですから10時の休憩にビール、お昼にビール、3時のお休みにビール、宿に帰ってお酒、夕食時にビール、レクの後にお酒と、ほちんど酒びたりのスキーなのであります。それでも二日間のコーチはかなりキビしいのですよ。コーチ陣が優秀ですかせ、初心者の方、ぜひ参加してみて下さい。必ず、上達します。(遠文連スキースクール史上、一番の落ちこぼれが言っているのですから、本当です)
 ところで、スキーというと若者のスポーツのようですが、そんなことはありません。かなり、アダルトな方も参加されています。私も体の続く限り、いつまでも続けようと思っているくらいですから。ともあれ、スキー場より、皆様の今年のご発展と健康をお祈りしてカンパーイ!と、させていただきます。白馬錦のオンザロックで雪見酒、(やぁーい、くやしいだろー)
 あ~、明日は、小廻りがきくぞー。

遠文連ニュース「はぴねす」No.183(1983.2.10発行)より

 今月は、スキー・ツアーでいそがしいので、手抜きをさせていただいて、1982年清八セレクションの発表といたします。
BOOK(セレクト5)
 「子どもとことば」   岡本夏木 著 岩波新書
 「由利徹が行く」    高平哲郎 著 白水社
 「笑学百科」      小林信彦 著 新潮社
 「ビギン・ザ・ビギン」 和田 誠 著 文芸春秋
 「大衆劇団の世界」   芸双書    白水社
シネマ(セレクト5)
 「Uボート」
 「男はつらいよ・寅次郎あじさいの恋」
 「転校生」
 「蒲田行進曲」
 「E・T」
レコード(セレクト5)
 「アフター・アワーズ」      高橋真梨子
 「ベイサイド・ストリート」    CHIBO
 「ブルー・ジェイド」       エディ藩
 「セブンス・アベニュー・サウス」 南 佳孝
 「桂米朝珍品集」         桂 米朝

 独断と偏見のセレクト5、いかがでしょうか?機会がありましたら、一度チャレンジして下さい。

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