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9月に銀座のギャラリーで催された『木村尚樹展』―凪・外伝 - nagi - anecdote―を観に行った時のことを、書いたものです。 竹木の燻し出した 鋭に座視する光はよそよそしく 私の手前で一度立ち止まり 思慮深く近づく 日本の海と空に その敷居が溶けた後 緩やかな弧を描いて広大なままにおりてくる光 華やな固さを飾りに纏ったイタリアから 異界を秘めた幻影への移り 迎えにきてくれたものは この夏のスペイン 白い影を撫でながら暗がりを通り 東京タワーの裾 昔の私の