WCSOC2020 2日目 6回戦 vs dlshogi自戦記
HoneyWaffleはここまで3勝2敗。6回戦の相手は dlshogi でした。
対戦相手:dlshogi
同じくここまで3勝2敗。1回戦のAobaZeroと同じくディープラーニング勢を代表するソフトです。開発者の山岡さんは「将棋AIで学ぶディープラーニング」を出版されています。私もKindle版を買いましたが、全然活かせてないです。すでにオンライン大会のブログ記事も書かれているので引用しておきます。
ダイレクト向かい飛車
棋譜はこのツイートのリンクから確認できます。
この大会で唯一、角交換系の振り飛車です。4手目でいきなり88角成として飛車も一手で82から22に回る、ダイレクト向かい飛車です。端の交換や居飛車側の形の違いで、60手以上作り込んだ定跡手順もありましたがそれは不発でした。
コンピュータ将棋では飛車を振るとその時点で評価値がマイナスになりますが、この4手目の手損をしての角交換も結構マイナスになります。つまりこの作戦はマイナスになる要素をダブルで受け入れています。居飛車側は最初からその分プラスになりますが、一時的なものです。
水匠2の評価値グラフを貼っていますが、少なくとも40手目くらいまでにはいったん互角になっています。dlshogi側の評価値も似た形でした(山岡さんのブログ参照)。疑問手判定にはなっていませんが、46手目44歩のところで76桂と跳ねるのが水匠2の推奨手でした。そこからは徐々に有利を拡大されて完敗でした。やねうら王ライブラリ勢同士の場合、いったん差がつくと逆転は難しいのですが、このdlshogiの指し回しはそれ以上に盤石の勝ち方をしていたように見えました。
ダイレクト向かい飛車は言わずと知れた康光会長の得意戦法ですが、指しこなすには読みの力が足りていなかったと思います。
今大会で使っていたマシンは5400万NPSくらいでした。NPSがもっと出るようになったら、序盤で一手損での角交換や振り飛車でマイナスするところの先を読めるようになって、そのあたりの支障がなくなるのでは、と本気で期待しています。
251手でHoneyWaffleの負けとなり、3勝3敗となりました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?