映画AWAKEの感想

先日、新宿武蔵野館という映画館でAWAKE見てきました。初めての映画館でしたがなかなかよさげでした。

不調で文章がまとまらないので、劇中の時系列を無視してたんたんと書いていきます。ネタバレも多少含むので嫌な方はこの先読まないでください。

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COM将的視点でのツッコみどころ

AWAKEは劇中、将棋電王トーナメントで優勝したことで人間との対決(電王戦)に出場することになるわけですが、将棋電王トーナメントのシーンはなく、表彰式で表彰されるシーンのみでした。この映画のテーマが人間対ソフトの将棋なので、ソフト同士の戦いを途中でやったらぼやけるよねというのと、そもそもソフト同士の戦いをうまく映像化できるのか?というのを考えたら当然だと思います。ただまあ強豪ライバルソフトや有名開発者のパロディみたいなものは見たかったですね。余談ですがHoneyWaffleはAWAKEとは同じ電王トーナメントに出たことはないです。

あと、AWAKEはデスクトップアプリとして実装されてて、起動画面とか対局画面とかあってかっこいいなあと思うも、対局中にソースコードがスクロール表示されるのがシュールでした。ソフトが動いているところを見せるには将棋所の下半分みたいに読み筋を出せばいい気もしますが、画面の中での収まりだったり、対局中なのに読み筋が見えてていいのかという問題もあるので、詳しくない人向けなのだから普通なのかなと思いました。実際、映画本編が始まる前に、主要キャストによる挨拶のムービーが流れたのですが、将棋は知らなくても大丈夫だよ的なことを強調していて、客層も見たところ将棋ファンよりかは俳優ファン映画ファンの方が多そうでした。

またAWAKEの開発については、ひたすらキーボードをカタカタやってタイピングしている描写ばかりが目立ちました。実際の開発作業からするとソースを書き換える割合は低いわけですが、これもそうするしかないよねという感じです。自己対戦を繰り返して強くなってなーいとか、ひたすら機械学習回すとか、PC放置してあとで結果見るくらいだから撮りようがないです。

作品としての感想

ここまで、先に重箱の隅をつつくようなことばかり書いてしまいましたが。物語としては本当にいい話だったなあのひと言につきます。

序盤は、主人公2人の奨励会時代ですが、清田さん(AWAKE開発者)が、浅川さん相手に投了しないで時間切れ負けするシーンがあります。
奨励会幹事の先生が、中川八段と遠山六段を足して2で割った感じなんですが、相手を尊重する意味で投了しなさいと指導します。

それから青年になって奨励会を退会してAWAKEの開発を始めるわけですが、詳細は劇場でご覧ください。クライマックスの人間(浅川七段)対AWAKE、実際の阿久津AWAKE戦と同じく短手数でAWAKEの投了となります。

リアルの方では賛否両論あるよねという感じになったと思うのですが、この物語では上記のとおり相手を尊重したんだという文脈になっているので本当にすっきりしました。なお開発者としての私は、弱点突かれて負けるのは開発者の過失だと思いますね。

他にも浅川七段やまわりの棋士のセリフは、実際の電王戦のPVにある内容だったり、解説聞き手の話す内容もかなり当時のニコ生と近かったり、すごい事実に忠実にやっていて、それでいてうまく物語として肉付けしていて素晴らしいと思いました。小説や漫画が原作の実写化作品って、大人の事情によるストーリーの改悪やキャラの追加削除性転換が横行しているじゃないですか。その点、この映画では実際の棋譜や人々のことも尊重してくれているんだなと感じました。これについてネタバレなしで表現するのは私には無理でした。

物語のテンポもよくて、2時間くらいありながら長すぎる感じはしませんでした。

ホントこの映画見てから、来年こそは、という思いを新たにしました。

その他印象に残った点

いきなり登場するコンピュータ将棋協会の滝澤会長

次の一手を検討する子役のレベルが高い

将棋部の人たちがめちゃくちゃ将棋部の顔つきでリアルだった

ドワンゴの人の声が川上会長(当時)にすごい似てた

USBメモリを駒みたいに持って何度も打ちつけるシーン


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