WCSC29版定跡ファイルを公開しました

選手権が終わって1か月になりましたがようやく公開できました。

公開に関する以前の記事はこちらです。

要約としては、(1)探索ロジックは前回と変わっていない。(2)評価関数も前回と変わっていない。(3)定跡ファイルだけ半年くらいかけて更新した。

今回公開するのはその定跡ファイルになります。

定跡ファイルをテキストとして読める人がどれくらいいるかはさておき、#で始まるコメント行が見どころのひとつになるかと思います。日記のように日付を書いているので。

局面にはコメントでそこに至るまでの手順を書いているものもあります。指し手は完全にsfenなので、例えば7g7fだったら76歩なんだなと読み替える必要があります。私はこれを手で書き換えています。

振り飛車の定跡を作る上で、いくつかの制約があり、人間の将棋では通常とされる変化であっても負けパターンが多いならば封印したり(後手の中飛車)、最初から研究範囲を絞り込んだりしています。

振り飛車をにおわせたまま飛車を振るのを保留して、やっぱり居飛車にする将棋はHoneyWaffleには求められていないと思うので、そういうのはナシ。

急戦調で飛車を振っている場合じゃなくなるのはナシ。

一方的に悪くなりそうな変化を含む手は、今大会では避けざるを得ない。

時間をかけた割には、一部を除いて長手数の定跡は入っていません。なので対elmo囲いとか対穴熊とか、居飛車側の囲いを攻略するところはこれからの課題です。すごいフロンティア感があって、研究するのは面白そうなんですがね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?