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りばいばる#065 遂にオランダのパトカーに捕まる

これは2017年3月22日にAmebloに投稿した記事の"りばいばる"です。

先日、遂にパトカーに捕まってしまいました。
ちなみにオランダのパトカーは白地にブルーとオランジのラインのデザインです。

1月に越して来られたHさん宅での夕食会の帰りで20時過ぎ頃、地元デルフトの工事中の道路の仮設信号を駅方面に右折したところ、突然パトカーが僕等の車を追い抜き前に割り込んで来ました。

すぐ後ろにパトカーがいることに全く気付かず、信号待ちの時に携帯電話が鳴って思わず電話に出てしまったので「やばいっ!」と思ったのですが時すでに遅し。

しかし前に割り込んだパトカーが特にリアクションしないまま前を法定速度ぐらいで走行しているので「あれ?違うのかな?」と思いつつ、丁度いつも右折Uターンする家への曲がり角を右折Uターンしたので「やっぱり自分ではなかったのかな?」とか「これ真っすぐ行ったらやり過ごせるんじゃね?」とかいろいろ考えながらも後ろから同じくUターンして付いて行く形になりました。

すると今走っていた道をまた別のパトカーがやって来ていて先にUターンしたパトカーとすれ違い様に何かしゃべった後、僕等の前のパトカーの屋根の上の電光掲示板に「STOP!」の文字が出てパトカーが道の右側に寄ったのでその横を通り過ぎると今度は後ろから車の左側に回り込んで来て助手席からようやく車を停めるように言われました。

車を停めると後ろに付けたパトカーからスキンヘッドのベテラン警察官と若めのヒゲの生えた警察官の2人が降りて来ました。運転席の窓を開けるとオランダ語で何か言われたので「イングリッシュ プリーズ」と言うとすぐ切り替わりました。

後部座席の妻がさっと通訳してくれたのですが「なぜ自転車を先に行かせたんだ?」という質問だった為、僕も妻も「??????」となって「どういう意味ですか?」と尋ねると携帯電話が鳴る前に横から自転車3台が走って来るのが見えたので車を停めて車内から手で「先に行け。」と合図して自転車を先に行かせたのが交通ルール違反だと言うのです。

その道路は信号機のない自転車道とクロスしている車優先道路で自転車と同時のタイミングの場合は車が先に行かなければいけないという初耳のルール。

「えー?!?!?!?!?!」弱者を優先させるこの日本人魂を根底から否定されてしまったかのようで理解し難かったのですが、ここはオランダ、郷に入っては郷に従えでオランダの警察が違反だと言うのなら従うしかありません。

ただ「あれ?それだけのことなら注意だけで済むんじゃないの?このまま気を付けて運転するように・・・」で終わりという展開を一瞬夢見ましたがそうは問屋が卸さない、免許証を提示するよう言われます。

そう言えばこの日の午前中、市役所で日本の免許証をオランダの免許証に切り替える申請を行ったばかりで、その証明書を家に置いて来てしまった!とヒヤっとしながらとりあえず国際免許を渡します。

国際免許をしばらく調べていた警官2人が英語で「これはヨーロッパでは使えない免許だ。」と言い出したので絶句。

妻が後部座席から英語でキレ気味に「そんなはずはない!これは歴とした日本から認められた国際免許証で1年間有効なはずだ!」と捲し立ててくれ、その勢いに圧倒されてか再度警官は2人で何やら相談し始めました。

ちなみに日本で取得した国際免許証は1年間有効なのですが、国によってその有効期限は違うそうでオランダの場合は確か半年のはずです。
期限まで後1ヶ月程のところで切り替え申請したという訳です。

しばらくすると免許証の件は無視してIDカードを見せるよう要求され素直に提出。今度は「なぜ携帯電話を耳に当てていたんだ?」という当然の質問が来たので「コーリング」と答えると「誰からかかって来たんだ?携帯のメーカーはどこだ?」とその質問必要?という質問をされ、更に「なぜ赤信号なのに行ったんだ?」と言われました。

走行中の携帯電話の使用はもちろん、それに加えその時微妙な信号のタイミングで発進したのが信号無視と認定されてしまったのです。

スキンヘッドの警官が指を3本立てて「自転車を行かせたこと・携帯電話・赤信号無視、三つの違反だ。」と運転席の窓から宣言。
それで捕まったのなら本望。ぐうの音も出ない程の交通ルール違反で腹が据わりましたw

その間にヒゲの警官が飲酒チェックのストロー付きの機器に息を吹き込むようジェスチャーして来たのでストローの口付近にフーっと息を吹きかけると「違う違うストローを咥えるんだ!」と言うのでやり直し。

今度はストローをしっかり咥えフーっと息を吹き込むとピーと音が鳴ったので口を離すと「違う違うもっと長く息を吹かないとダメだ!」ということで再度やり直し。

今度こそと長めにフーっと息を吹き込み口を離すと「ダメだダメだ。ピーという音が止むまで息を吹き続けるんだ!」とまたまたやり直しに。

今度は息を整えながらピーという音が止むまで息を吹くと4度目にしてコンプリート。思わず親指を立てて「イエーイ!」と言ってしまったのですがこのくだりで警官2人が笑顔になり現場の緊張感が一気にほぐれ、怖そうだった警官達が何だか友達の様にフレンドリーになった気がしました。

スキンヘッドの警官が笑顔で「3つの違反の内携帯電話の違反だけ罰金の紙を送るから。」と言うので思わず「ダンキュヴェル!(オランダ語でありがとうございます)」と言って、この勢いでついでに「ハウマッチ?」と聞くと「230ユーロぐらいだよ」と親切に教えてくれました。

調子に乗って「230ユーロ!?!?!?」と大げさにリアクションして見せたのですが、さすがに笑いを取るところまでは至らず、後部座席の子供達はまともにチャイルドシートにも座っていなかったのですがそこは気が付かずなのかスルーされ「では気を付けて帰ってね。」と国際免許証とIDカードを返してもらい解放されました。結局国際免許は問題なかったんかい!

他の方のブログでパトカーに捕まった時に「イングリッシュ プリーズ」と言うと「英語分からないからもう行っていーや。」みたいな感じですぐ釈放されたという事例もあるようにオランダの警官は結構曖昧かもしれません。

3つの違反の内1つに絞ってくれたのでラッキーと捉え、車優先道路が存在するんだという勉強代として230ユーロ支払うということ(結局239ユーロでした。)、日本の様に減点制ではないので罰金を払えば終了だということにポジティブに頭を切り替えて、恐れていた初のパトカー騒動をブログに書かねばと思いましたw

それ以来交通ルールを守る意識がより高くなったのはもちろんのこと、家の近くのその車優先道路を通る際は「絶対自転車は行かせねーよ!」という気持ちで通過するようになりましたw

追伸
先日のディズニーランド・パリからの帰りに高速道路でカメラが光った時の違反切符はしっかりフランスから届きました。

内容は9kmオーバーで45ユーロの罰金。支払いをいつまでも放っておくと1回目の期限を過ぎた場合68ユーロ、2回目の期限を過ぎると180ユーロまで罰金が跳ね上がって行くと書いてあったのでクレジットカードで速攻支払いました。(銀行経由で支払うには一旦申請が必要だったりややこしいみたいです。)

在フランス日本大使館がウェブサイトで違反金の振込み方法を記載してくれていたのでその通りに従ってスムーズに処理出来ました。

やはりヨーロッパの交通違反は厳しいですがオランダの交通違反の取り締まりは運次第だと認識することが出来ました。

以前、先輩ベテラン観光ガイドの方にオランダの警察は一般公募からなれる場合もあって、フレンドリーな人が多いと聞いたことがあります。

随分前ですが、ちょっとした交通事故の現場検証の現場に4〜5人の警官がいたのですが、車の屋根に360°カメラを搭載したGoogle carが通りかかったのを警官たちが見て、「あっ!Google carや!みんなで写りに行こうぜ!」と湧いているところに遭遇して、楽しい国だなぁと思いましたw

オランダサポート_20201128

オランダサポート_ONLINESHOP

ドライバーサービス_20201123

デリバリーサービス_20201123

 

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