どっとライブトラベル現地民にも苦悩はある

前書き

 7月20日に開催されたどっとライブトラベル。その中で行われた東京タワーコラボが8月1日~9月1日の1か月間開催されることが発表された。この発表について、様々な意見や、その意見に対する批判などが交わされるのを見た。
 本文では、筆者が1人のどっとライブトラベル現地参加者(以下「現地参加者」は現地民と表記する)として、実際に参加して体験した感想や、それらの意見や批判を眺めていて思ったことなどを書いていく。
 どうしても内容上、ネガティブな話が出てきてしまうことを先に注意しておく。ネガティブな話は一切目にしたくない人は読まない方が良いかもしれないが、もし現地民を羨んでいる人「幸運にも当選した癖に愚痴るとは何事だ」と憤っている人には是非最後まで読んでいただきたいと思う。
 また、以下に前提として筆者の今までの主などっとライブ関連リアルイベントの参加歴を列挙しておく。特に記載のないものは配信があれば配信で見ており(例:TGS 2018のRealityブース)、配信が無かったものは見ていない。

・シロちゃん生誕祭2018:配信勢
・よみうりランド2018:現地民
・はんぱないパッション(以下hPaと表記):配信勢
・どっとライブトラベル:現地民

長い三行で

・東京タワーコラボ一般公開で現地参加の意義が迷子になってしまったよね
・ライブ感?どんなに高く見積もってもhPaの方が50倍以上はあると思うよ
・愚痴は許さない!はやめよう。13kポンと出す人が愚痴る意味を考えよう

ツアーの内容

 まず実際に体験したツアーの内容(日帰り)は以下の通り。

東京駅集合
皇居前広場散策(約45分間)
お台場散策(50~55分間※)
浅草散策(約55分間)
東京タワー観光(約65分間)
東京駅解散

※は記憶が曖昧なため、多少違う可能性あり。
 大雑把に言えば、バス移動と自由散策時間の繰り返しである。一番最初に、皇居前広場のマップがバス内で配布された時には「90分の散策コースの地図渡して45分の自由散策ってなんだよw」と思いこそしたが、後から考えてみればバスツアーの自由散策時間は大体こんなものだろう。そういう意味で、ツアー内容だけで見るならばごく普通のバスツアーだったと言える。
 ただ、一点気になったのが、浅草観光に行く時間遅すぎないか?という点だ。今回のツアーは1から15号車まであり、1号車と15号車では集合時間からして1時間半ほども違うらしい(注:集合時間は自分の分しか知らされないため、Twitter情報)。そして筆者は大体真ん中くらいの号車にいたのであるが、浅草観光の時に既に仲見世通りの店が閉まっていたり、売り切れだったりということが結構あった。となると時間帯としては一番最後の発車になるであろう1415号車辺りの人は浅草寺と雷門ぐらいしか見るものが無かったのでは……?と思うと浅草観光部分についてはやや微妙だったという気もする。

「どっとライブトラベル」の価値

 前節で述べたようにツアー内容はごく普通であるわけだが、それでも抽選になるほどの応募があった理由はなんだろうか?それは当然「どっとライブトラベル」だからであり、ただの観光バスツアーではないからだろう。ではその「どっとライブトラベルならではの価値」という観点から見てみよう。
 さて、まず「ならではの価値」の1つ目に挙がるのはバス内放送を.liveメンバーが行うという点だろう。そのバス内放送だが、トラベル当日の夜に早速ボイス販売が発表された。
 だが、この時点では特にこれといった批判などは無かったと思う。その理由の1つは、あくまでも推測ではあるが、現地民の多くはトラベル終了後にボイスが販売されることは予想していたのではないだろうか?実際の所自分は、よみうりランドの観覧車ボイスの前例があることから9割方ボイス販売はあるだろう、と思っていた。(未公開ボイスについては後述する)
 そしてもう1つの理由は、ボイスだけが現地参加の特典ではなかったからだろう。つまり東京タワージャックがある、今日ここでしか見られない景色がある、そう思えばボイス販売と比べても十分に価値があるということだ。

ところが、である。
 冒頭でも書いたが、つい先日東京タワーコラボが8月1日~9月1日の1か月間開催されることが発表された
 「えっ?」この発表を見ての筆者の感情は正にこの一言だ。困惑。もちろんそれ以外の感情も後からついて来た。すごい。おめでとう。でもなんで?ただ、「(一般公開されて)嫌だ」という感情は一切無かったとことはハッキリと書いておく。もちろん今も無い。ひたすら頭上に?があるのみ。
 とにかく、ここで大事なのは東京タワージャックの要素まで一般公開となったことによって、「どっとライブトラベルならではの価値」がわからなくなってしまったということだ。ボイスは販売があるし東京タワーは一般公開。東京タワー以外の散策も普通のバスツアーと変わらないとなったら後に残るものは……?(参加特典の)コースターと参加証?
 そんなわけでなんとなくモヤっとしつつ、でも何かに文句を言うでもない感情で過ごしていた所、とあるワードを見つけた。「ライブ感」である。

「ライブ感」ってなんだろう

 「ライブ感」。その意味はなんとなく、雰囲気ではわかる。でもこの場合どういう意味で言ってるのだろうか。そう思って色々と読んでみた。
 なるほど。どうやら「現地民にしか体験できない感覚や空気がある」という意味合いのようだ。ではそのライブ感、どっとライブトラベルにおいてはどうだっただろうか?そりゃあ当然「有」か「無」であれば「有」に決まっている。だがそのライブ感の価値はいかほどか?「どっとライブトラベルならではの価値」はライブ感だけで釣りあうのだろうか?これもまた筆者の体験から考えてみる。ただし、15台あるバスの中の1台の様子であり、内容こそ全く同じでもその様子はバスごとに違う可能性はあり、すべてのバスに一般化するものではないということに留意を。

 さて、大分雑になるがバス内の様子をまとめると、初めは皆どこか遠慮しているような様子を感じた。だが皇居前広場からお台場への移動辺りから少し解れたのか、笑いどころでは少し笑い声も聞こえてきたり、全体的にボリュームは低めだがゲームのリズムに合わせて手拍子や合いの手のような声も入るようになった。ただそれらの合いの手などはメンバーから促されたタイミングが多かったように思う。総合して言えば、ライブやイベントなどの時のようなライブ感は無かったように思う。
 それも考えてみれば当然で、ここはバスの中なのである。修学旅行時の中高生ならまだ思いっきりはっちゃけて騒ぐこともできようが、参加者のほとんどは成人である。「本当に声出していいのかな?」「イェー!ってやってもいいんだろうか……?」と常識を持った大人であるが故だろう。また或いは、「メンバーのガイドをしっかりと静かに聞きたいという人もいるかもしれない」という配慮もあったのかもしれない。更にもう1つ理由として大きいのは、そもそも1台のバスの中の人数はたかが知れているという話である。ライブやイベントの盛り上がりがライブ感に直結するのであれば、それは即ちその場にいる人数にも比例するものではないだろうか?そう考えれば、バス1台にせいぜい40~50人、そのライブ感は例えば2000人入ったhPaのそれとは比ぶべくもないだろう。
 ただ、これはライブ感と言って良いのかわからないが、バスがお台場に入る時に、複数のメンバーからZepp DiverCityの話が出た辺りでエモさを感じている人は結構居たように思う。なので、そういった現実とのリンク感はあったと言えるかもしれない。(余談だが、冒頭にもあるように筆者はhPa落選勢なのでその話は内心虚無になりながら聴いていた)

 バスの中にはさほどライブ感を得られかったことが分かったので、次は自由散策パートについて考えてみる。
 自由散策は文字通り、各自好きな所見てきてねという時間だ。前述した現実とのリンク感という意味では、メンバーがバス内放送で紹介した場所や建物を実際に見に行ってみるという楽しさはあった。とはいえ、それはライブ感とは違うのではないか?余程のコミュ強でもない限り、自由散策は一人歩きだ。そこにライブ感と呼べるものはなく、ボイスを買って一人で回るのと大差ないと思うのだ。もちろんその場を埋め尽くすほどの大量の豆腐が一堂に会してしていたら、そこに一種のライブ感を覚えるのかもしれない。だが、既に書いたように人が多くなりすぎないようバスの出発時間を結構ずらしているため、そのような状況は見られなかったと思う。
 そんな自由散策ではあるが、個人的に一番ライブ感があったのは東京タワー内のアナウンス、イオリンが音頭をとって皆で中締めをした瞬間だ。正直に言って、自分はこの体験があるからまだ、「参加した意味が無かった」などとは思わないで居られていると思っている。しかし、逆に言えば、これくらいしかハッキリとライブ感というものを得られた感覚は無かった、というのが筆者の体験をまとめた感想だ。

現地民の苦悩、「我々は石油王ではない」

 いきなり話が飛んで申し訳ないのだが、先ほど一旦置いておいた「未公開ボイス」についての話をしたい。
 さて、現地民が未公開ボイスを聞くためにはどうしなければならないか?正解は「非現地民と同じ15000円を払う」。これしかないのだ。これは結構な負担で、日帰りの人でも合計28000円、宿泊付きの地方の人ならもっとかかる。自分は日帰りとはいえ、ツアーと同額以上の金額を未公開ボイスのためでもそう簡単にポンと出せない。だって石油王じゃないし
 その一方で、非現地民の方で行きたかった人、抽選で落ちた人はおそらくそのほとんどが販売開始してすぐにボイスを購入しただろう。そして、更に購入者のほとんど全員が未公開ボイス付きを買うのではないだろうか?何故なら、日帰りツアーと比べても2000円高いだけであり、ツアーの13000円を出す気があった人にとってすぐ手の届く額だからだ。それに加え、未公開無しVerを買って、後から未公開ボイスが聞きたくなった際、未公開ボイス単体の販売が無い以上15000円を払うしかなくなるのも後押しする。
 となると、非現地民は現状未公開ボイスまで楽しめているのに対して、石油王ではない現地民は「いつか買おう」と心に誓って過ごすしかないのである。

でもそれっておかしくないですか?

 「リアルイベントは現地に来てくれる人が居なければ成り立たない」これは、かつてばあちゃる氏が10万人記念放送で、hPaの告知の際に言った言葉だ。これは本当にその通りだと思っている。その一方で「バーチャル存在として、そこら辺の壁を壊していきたい」とも言っていた。これも素晴らしい考えだと思う。バーチャルだからこそ、できることがある。心の底から賛同したい。だが今回ばかりは、そのバランスを取り間違えてはいないか?と思うのだ。
 自分は、そのばあちゃる氏の言葉があったからこそ、リアルイベントを大切にしていこうと、より深く思ってきた。それ故に、「後からボイス販売はあるだろう」ということを予想しつつも応募したし、当選したらきちんと金を払って参加した。先にも述べたが、現地民の中にはこういう人は多かったと思う。それは、ばあちゃる氏の言葉の通り、可能な限り全国の皆が楽しめるようにしつつも、リアルイベントに参加してくれる人は大事にしてくれるはずだ、そこでしか見られない光景があるはずだ、と信じていたからだ。だが、先日の東京タワーコラボ一般公開により、そこでしかみられない光景、「どっとライブトラベルならではの価値」というものの多くを失った。それは即ち、現地参加する意義が揺らいでいるということに他ならない。

 とは言え、である。だからといってそこから直結で、「ばあちゃる氏は信用ならない」とかそういうことを言いたいわけではないのだ。何故裏切った!などと騒ぎ立てたいわけでもない。何故なら、トラベルの内容や段取りはツアー会社が決めることであろうし、東京タワーコラボの一般公開についても、.liveやばあちゃる氏の一存で決められることでは無いだろうからだ。当然、相手方の都合であったり、いわゆる大人の事情だとかそういうものが色々あるのは容易に想像がつく。結果だけを見れば、明らかに「現地民を大切にすること」と「なるべく皆が見られるようにする」のバランス取りに失敗しているのだ。現地参加する意義を見失っているのだ。それでも我々は.liveが悪い!あの時はああ言ったのに!などと喚き散らすわけにはいかない。一人の理性ある人間として。

 そう、これこそが現地民の苦悩なのである。

隣の芝は青い

 さて、ここまできちんと読んでくれている人はどれほどいるだろうか。読んでくれた人であれば、「現地民が不満を抱いたとしても、それは自然なことである」ということは理解してくれているはずだ。もしそれでもまだ現地民への羨みや現地民が愚痴をこぼすことに憤りを感じる方がいるなら、一度冷静になって以下の客観的事実を読んでみてほしい。

・普通のバスツアーなら、半日の東京観光で13000円は明らかに高い※
・それでも行くのはどっとライブトラベルならではの価値があるから
・その「ならではの価値」が東京タワーコラボ一般公開によりほぼ失われた
※参考1:東京はとバスー東京半日(A)コース(お台場抜きで5700円)
※参考2:東京はとバスー東京一日(C)コース(降車観光地がほぼ同じで昼食付で8100円)

それでもまだ、「やはりライブ感は何物にも勝る」「上でライブ感なんて無いと言っても、お前の乗ったバスがそうだっただけだろう」と思っている方が居たら、自分は問いたい。

・もしあなたがhPa現地民で、過去に戻ることができたとしたら、私のどっとライブトラベルのチケットとhPaのチケットを交換してくれますか?4500円の差額がありますけど無料で交換を受け付けますよ?
・もし今から過去に戻って、hPaとどっとライブトラベルのどちらか片方だけ現地に行ける権利が貰えるなら、あなたはどちらを選びますか?

 自分は2つ目の問いに、即決でhPaと答えるだろう。逆にどっとライブトラベルと答える人がどれほどいるだろうか?もちろん自分自身が「隣の芝が青く」見えていることは否定しない。だが、今までhPaに現地参加した人で、「hPaの代わりに別のイベント現地参加できるならそっちに行きたかった」と言っている人は存在しただろうか?実際に現地参加した人にここまで言わせるというのがどういうことか、考えてみてほしいのだ。

批判の批判、やめませんか

 長々と批判的なことを書いてきたが、誤解されたくないのでもう一度書くと、自分はボイス販売や東京タワーコラボの一般公開をして欲しくないわけではない。むしろ、現地民以外にも見られる機会がある方が良いと思うし、それはバーチャルならではの利点として挑戦していって欲しいと思っている部分である。しかし、とは言え全てを現地民と同等に見られるようになってしまうのであれば、それは現地参加する意義が無くなってしまう。今回はそうなってしまったことに対して不満をもっているのであり、また批判が出ている理由なのだと思う。そして既に書いた通り、批判したくても、不満があっても、それは結果に対する批判しかできず、あとは愚痴をこぼすくらいしかできないのだ。

 だからここで言いたいのは、多少愚痴ったり批判している人見かけたとしても、それを許せない!と袋叩きにしたり批判の批判をしたりするのはやめようということだ。
 とある場所で「行った意味がなくなってしまった」というような内容のコメントを見た。(コメントは要約済み)そしてそのコメントがボロクソに叩かれているのを見た。自分は行った意味が無かったとまでは思っていないが、しかしこの人の気持ちも痛いほどよくわかる。もちろん、批判している側の気持ちもわからなくはない。だが、このコメントは苦悩する現地民の一言であり、そしてこれ以外の表現が無いのだと思うのだ。
 不満はある。でも文句をぶつける先は無い。何も考えず、ただ.liveを批判するのも間違っている。そうやって考えて、苦悩して、出てくるのがその言葉だったのだろう。あるいは、ただ単に事実を述べただけだったのかもしれない。実際、現地参加の意義が揺らいでいるというのは既に述べた通りだ。
 とにかく、そういった批判や愚痴に腹を立てて叩くのではなく、放っておくのがお互いのためではないか、と思うのだ。愚痴る方も愚痴る方で、そうやって心に整理をつけようとしているのだから。

 もちろん、何を言ってもいいと言うわけではない。特定個人に対する攻撃や、誹謗中傷は許されるものではないし、あるいは改善要求・要望は直接公式のマシュマロに送れ、というのももっともな話だ。ただ、それ以外のこと、ネガティブな事実・感想、そして愚痴など。これらにアレルギー反応を起こすような人々、完全に許せないという人々がいること、またそのような風潮が蔓延っているというのは健全ではないと筆者は感じている。

最後に

 既に何度も書いたことだが、自分はどっとライブトラベルに参加したことを後悔はしていない。参加して全くの無意味だった、とも思ってはいない。だが、心の底から満足できたか?と聞かれたら答えはNoだ。
 だから頼むから、現地民の愚痴や批判などを見て、「参加できた幸運野郎の癖に!」などと言わないでほしい。幸運にも参加できた人に愚痴を言わせる程であるということを理解してほしい。愚痴ることでなんとか心の整理をつけようとしている人を見たら、放っておいてやってほしい。

 そして、(皆既に買っていると思うが)是非ボイスを、可能な限り未公開ボイス付きのセットで買って、楽しんでほしい。もし行ける機会があれば、是非東京タワーに足を運んでほしい。

自分はまだ、当分は未公開ボイスを耳にすることができないだろうから。



雑記・追記等

・本文中に書くタイミングが無かった事、予想される反論への事前回答など
Q.「元から当日は東京タワー一般公開だったのでは?」
Q.「当日は他の一般客も見られたんでしょ?何で今更文句が?」

 元から現地民以外でも見れた、という事実に関してはそれはそう。そもそも自分は、事前に申し込む時点で「当日貸し切り」か「当日は一般客も見られる(=ツアー非参加でも当日行けば見られる)」の2択であることは想定していた。後者になる可能性が高いかなとは思っていたが、実際どちらになるかは企画側しか知り得ない事である。また、「東京タワーを貸し切りにするのはそう簡単なことでは無いのでは?」ということを考えれば当日に「一般客が見られるのはずるい!」などと我儘を言うわけにもいかないだろう。
 それと「8月1日から9月1日までの1か月間やります!」と広報して一般公開するのとでは全く意味が違うだろう。その1か月間は、13000円払ってでもどっとライブトラベルに現地参加する気があった人でもする気が無かった人でも等しく100%見ることができるのだから。逆に「トラベル落選したけど7月20日に東京タワー行けばワンチャン見られるかも?」と考えて行った人がいたとしても、それは貸し切りだった場合は徒労になる可能性もあったわけだ。だから当日一般公開だったことは現地参加する意義に影響しないし、逆にこれからの1か月公開は現地参加する意義を大きく失わせるのである。

(後に追記する可能性あり)

・結局どうすればよかったのか
 本文中では現地参加する意義が大きく失われた、と批判してきたわけだが、せっかくなのでどうだったらよかったのか。あくまでもこうだったらいいな~という願望の域を出ないものではあるが、書いてみる。

・未公開ボイス単体販売、現地民へのボイスの割引販売
 まず簡単に思いつくのはこれだろう。「現地民の苦悩」という節でも書いたが、現地民は未公開ボイスを聞くために非現地民よりもっと多くの金がかかる。これは未公開ボイスを4000円で単体販売するだけで解消できる問題ではないだろうか。そうすれば、現状未公開ボイスを聞けずに悲しみを背負っている現地民は救済されるし、あるいは非現地民でも「今月はどうしても11000円までしか出せない」という人がいたら、未公開ボイス無しVerを先に買うという決断ができるようになるだろう。現状では後から未公開ボイスだけを追加で買うということができないので、1度に15000円払う決断をしない限り、通常のボイスも聞けないというのが非常に大きな問題だと思う。
 また、現地民にボイスを割引販売するのも1つの手段だろう。もちろん現地民に無料で配布してくれたらそれはそれで最高ではあるが、そこまで我儘を言うつもりはない。だが、バス内で1度ボイスが聞けるだけで本当にその価値が見合うか?というのは疑問である。
 既に述べた通りどっとライブトラベルと同内容の普通のバスツアーは大体7000円くらいが相場と思われる。であれば「どっとライブトラベルならではの価値」に6000円くらいがかかっている訳だ。11000円でDLできるボイスを1度聞くだけで6000円は流石につり合いが取れないと思うのは筆者だけだろうか?某サイトで販売している大人向けの映像作品を例に考えてみる。7日間のHD版ストリーミング視聴権で500円という作品があった。同作品のHD版ダウンロード購入は1780円だ。この金額をどっとライブトラベルボイスに当てはめてみると、DL版11000円に対し7日間ストリーミング視聴権は約3090円ほどになる。7日間聞き放題であっても6000円の半分程である。もちろん「大人向けの映像作品」とボイスで全く同じに語ることはできないが、とは言え1度聞く権利で6000円は明らかに見合っていないことはわかるだろう。
 なので、大雑把にだが現地民には5000円~6000円引きでボイス購入できるようにする、というのも1つの考えと言えるだろう。

・AR撮影など、バーチャルならではの企画
 次はどっとライブトラベルならではの価値を付与する、という方向性で考えてみる。本文中で書いてきたが、バスツアーにライブ感を求めるのは難しい。だが筆者は現実とのリンク感には可能性を感じた。なのでその方向性でもっと、どっとライブトラベルならではの価値が作れたのではないかと思うのだ。
 2018年のよみうりランドジャックに行ったことがある人には見出しだけですぐにイメージがつくと思うが、AR撮影とは大雑把に言うと専用のアプリで合成写真が撮れるやつである。(完全に余談だが、筆者はあの時AR撮影会付チケを買ったのだが、実はただのチケットでもAR撮影はできたという問題を未だに許していない。ある意味今回の例と似ている問題である。)流石によみうりランドの時のように、観光する各地に読み取り用看板を設置するのは現実的ではないが、バス内でカードを配るくらいなら簡単にできるだろう。そのカードから読み取って、観光した各地で.liveメンバーと写真を撮ることができる!となればこれはもう立派な「ならではの価値」になるだろう。例えば、「お台場の自由の女神像でのごんごんとのツーショット」とか「アイドル部全員がZepp DiverCityの前にいる写真」とかいくらでも面白そうな写真が撮れるだろうし、それをTwitterにアップすれば非現地民にも楽しそうな様子が伝わり宣伝にもなる。そして何より、「.liveメンバーと一緒にバスツアーしている」という感覚がハッキリと感じられるのが大きな価値だ。
 筆者の頭ではAR撮影くらいしかパッと思いつけなかったが、他にもいろいろ考えてみればバーチャルならではの体験、どっとライブトラベルならではの価値というものを作ることができたのではないかと思うのだ。


・自分が石油王になる

せ い か ~ い !


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