『図書館ってどんなところ』 紺野順子・文 こばようこ・絵 アリス館
図書館ってどんなところ?
図書館には、なにがあるの?
沢山ある本から、どうやって調べるの?
小学生が、《図書館》について、素朴な疑問を持ち、問いを与えてくれます。図書館について書かれている本は、他にも沢山ありますね。
何気なく、疑問を持たずに、“そこにある本”を借りていたけれど、図書館の奥の奥には、知らずに出会ってない本が五万とあります。
リクエストをして、本を取り寄せてもらったりすることも出来る。司書さんに聞いてみるのも手です。
長く走りたいんですが、、。
例えば、こんな質問をしたら、あなたの町の司書さんは、どんな本を提案してくれるでしょう?
そのコミュニケーションが大事なんです。
と、才津原哲弘さんはいいます。
司書さんと話をすることが、図書館を育てることにつながり、図書館を育てていくんです。と。
図書館の未来とあり方を考えて、動いていらっしゃる、才津原哲弘さんから、
“佐賀の伊万里図書館に、是非行ってみると良いですよ。”
と、日曜日の午前中に訪れました。初めての伊万里図書館。いいよ、いいよ、と色んな方から話を聞いていたけれど、本当にその言葉通りの、自然の光がいっぱい入ってくる空間でした。
↑(フクロウ🦉さん、どこにいるかな?)
天井から、側面の大きい窓ガラスから、たくさんの光が、本を照らしていて、本の表紙がずらっとこちらをみていると、手に取りたくなって、そうしたら、後ろには、ちょうど良い固さのソファ椅子があって、痒いとこれに手が届く。みたいな感じ。その椅子が、通路にも、小さいスペースにも、あそこにも、ここにも。でも、窮屈ではなく、流れと間がよくてれていて、気の流れがあるから、心地よいんだ。と感じます。
日曜日の午前中、オルゴール調の音色がゆったり響く館内で、新聞を広げて寛ぐ人。ちょうど良い光の当たる場所で、仕切りのある机で勉強をしている学生さん。昭和の学生さんの勉強風景にでてきそうな、畳の勉強部屋まで別に有るし、喫茶も、展示室も作業室もあって、カウンターでは、本を貸し借りする人とスタッフの方たちのやり取りの声が活気を生んでいる。
“ここ、気持ち良いなぁ〜。”
と、純粋に思いました。こんな図書館が近くにあったら、きっと事あるごとに来る。悲しい時、嬉しいとき、なんか気が進まない時、しんどい時、どんな時でも、来れる。目に留まった本が、次の何かのきっかけになるかもしれない。
スーパーなんかでみられる、買い物カゴに本を入れていく人達の、結構な人たちは、カゴいっぱいに本を入れて借りていっていました。
伊万里図書館では、冊数制限はなく、
“借りれる分だけ”
となっている。ここにきたら、カゴいっぱい借りたくなる気持ち、知りたい気持ちが、どこからかでてくる、そんな空間を作っているスタッフの方々、司書の方々、ボランティアの方々の努力は、計り知れないほどだと察します。
伊万里図書館の副館長さんに、館内を案内してもらいながら、建設までの苦労や創立26年の経緯と今現在置かれている図書館の状況をお話ししてもらいました。
“図書館は誰もが入れる場所なんです。”
“現状維持では、廃れていくんです。日々変化する流れに敏感になって、進化することで、今の伊万里図書館があります。”
“親も子供も忙しい時代。少子化や電子機器も発達してきて、コロナもあって、日曜日なのに子供がすくないですね。”
印象深い話です。
そして、伊万里図書館の特徴は、
“子供が本を読みやすいように。手に取りやすいような工夫をしていること”
本の並べ方、高さ、興味が湧くような内容のpop作り。全体で約30箇所のオススメ、季節のコーナーなどがpopとしてありました。楽しいんですね。ウキウキしますね。
それは、建設にあたって関わった方たち、意見を出した方達が、
“お母さん🤱”
が多かったこと。子供を想うお母さんの視点で作られていることが、随所に感じ取れます。だから、優しい雰囲気になっているんでしょうね。
その気持ちが、”移動図書館“の稼働にもつながって来るんだと思います。
移動図書館、“ぶっくん”は、バスに絵本のキャラクターが描いてありました。保育園や地域のコミュニティセンターに、決まった曜日にいくようです。
陶器が有名な伊万里の登り窯にみたてた、紙芝居、読み聞かせ専用の部屋の細工。
密閉した空間なので、今は使用していないこの部屋。早く使える日が来ますように。今にも、子供も大人も笑い声が聞こえてきそうです。
前もって電話をすると、館内を案内してくださいます。
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