ちむどんどん　第22話　フーチャンプルーの涙

※ネタバレを含みます。

この作品に関して
すごいことが起きている。
一番の嫌な奴
嫌な事を言う人に
全視聴者が共感しかねない
事態です。

あらすじ
兄・けんしゅうに
怪我を負わされたことで
警察を連れて
家に来た音楽教師。

母は詐欺にあった上で
人に怪我を負わせた
けんしゅうを隠して
いないと嘘をつく。
（この母なんなんだ）

★
音楽教師は
複雑打撲した。
と言い、
のぶ子は
「複雑打撲？」
とツッコミの様な
疑問の台詞を言う。
（脚本的には
ここで笑わせたいのだと
思うが昨日からの怒りで
視聴者の私は笑えない）

それについて
警察官は
「ここまでは普通に
歩いてきたけどね」
と言うがここも笑えない。

家族は先生に謝るが
先生は承諾しない。
演奏会をダメにされた事に
腹を立てつつ
音楽の罪は音楽で
償ってもらいましょう。
と、言う。
歌子が歌えば水に流す。
とのことである。
ここで
「歌えば許して
もらえるんですか？」
と、この状況で
歌う事を簡単なことの
様に言ったのは
歌子ではなく
姉のりょうこだった。
それにまたドン引き。

このセリフはたしか
先週末の予告でも
流れていたが
このセリフを言うのは
せめて歌子であってほしかった。

確かにりょうこが
言うことで
歌子にとってはそれが
簡単なことではないことは
伝わった。
しかし、
怒った相手に対して
妹を差し出す。
末っ子を差し出す家族とは
なんなのか。

★
歌子は歌う。
教師は言う。
「今わかった
あなたの才能を
花開かせるために
私は音楽教師になった」

そして
横で布をかぶって
隠れているけんしゅうの
尻をたたき
しっかりしなさい。
こんないい家族がいるんだから。
と、カツを入れる、音楽教師。

★
問題が片付いて
みんな、ちょっと聞いてちょうだい。
という、兄けんしゅう。
続く言葉は
「俺は、、、腹が減った」
だからこういうの
もう本当に笑えないのですよ。
明日からカットしてね。

★
そこへお金を貸した
親戚のおじさんがやってくる。
そうしてすごく怒って
嫌味なことを言ったりもする。

春にはのぶ子も就職だろ。
のぶ子の

のぶ子の上京に反対し
行くならけんしゅうが行け
と言い、
「頭のない奴は体を使え」
とかなりの言い方をするが
私という視聴者としては
よくぞ言ってくれた。
その通り。
と、思いつつ。
のぶ子が東京に行けなく
なったことにショックを
受けていることについても
腑に落ちない。
（渡航費も元々自分で
貯めたお金ではないし
高校時代アルバイト
していた様子もないから。
しかし、家族のご飯は
作っていたからえらい）

あと、おじさんに
「女のくせに東京
などというな」
と言わせてたら
普通は世論や
女性視聴者が
のぶ子ファミリーの
味方になりそうなものだが
もはやこのおじさんは
悪者にならくなって
どこまでものぶ子一家の
甘えだけが際立ってくる。
「世の中の多くの
一般家庭は
甘えているよ」
というNHKからの
メッセージなのかな。

★
翌朝けんしゅうは
手紙を残して
いなくなる。

手紙には
「部にして返す」
と書かれていて
残された家族は
「倍じゃない？」
とツッコむが
本当にもう笑えないんです。
こんな小さなバカさでは
ないバカさを
先週から見せつけられて
いるからね。

この物語は毒親というか
甘い毒を持った親と
そこから巣立ってやっと
独り立ちする家族を描いて
いるのかもしれない。

★
けんしゅうは家を
出る決意をして
バス停であの青いバンドを
頭につける。
大人になる決意として
取ったと思ったら
またつける。
これは「つけるんかい！」
というツッコミ待ちの
様な気もするが
もう笑えない。
しかし、ついツッコんでしまう。
甘い視聴者ですみません。

バス停では
いつもときどき登場する
本を読んでいる謎のおじさんが
隣に座っていた。
この人物に期待して
いたがあまり役目は
無いのかもしれない。
ちらりと出るのが
あの詐欺師だけだと
いかにも怪しいので
詐欺師を隠すのが
目的という
人物だったのかな。
それでもまだ
少しこの人には
期待してしまう。

★
こうしてドラマに、
そして脚本に期待して
信じて待ってしまうのは
息子を信じて金を
借りてしまう
母親と同じなのかもしれない。

いっそ厳しく
明日から観ない。
レビューもしない。
これが今後の朝ドラを
育てるための
最も正しい選択肢なのかも
しれない。
しかし、まだ期待して
観てしまう。
和彦くんにただただ期待。

甘い母親を批判できない
私です。

料理で包丁使っている
のぶ子に対して
にーにーを刺すかもと
一瞬思ってしまい
ごめんなさい。
（完）

※兄・けんしゅうが
出ていったことに
母親が気づいたときの
BGM
ターミネーターじゃなかったですか？
デデンデンデデン。
デデンデンデデン。