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劇団アントンクルー『WILL YOU STILL LOVE ME TOMORROW』@アクロス円形ホールを観た。

劇団アントンクルー『WILL YOU STILL LOVE ME TOMORROW』@アクロス円形ホールを観た。円形ホールは一年ぶりくらいかな。好きなサイズ感で、結構ここで演劇観るの好きだけど、最近あまりやられてなかったから、嬉しい。

会場のアクロス福岡には、ちょっと早めに着いて、ちょっとマスクも取りたかったから、隣の珈琲シャポーに入った。閉店間際で、誰も居なくって、悠々とマスクを外せた。もっとみんな活用すればいいのに。

今回のお芝居。

物語は、福岡市にある古いビル。1階には貸しスタジオ。
2階には湊町司法書士事務所。3階より上は独身者用の賃貸の住宅。
事務所には「野村 望」という60代前半の司法書士がいる。
3階に「重宗 優」という薬局に勤める20代後半の女性の部屋。
そこに居候する「大岡郁美」という同年代の女性。
2階の「野村 望」は彼女たちとは面識がない。
貸しスタジオで練習するバンド。
そして、この3人が、それぞれ一人ずつ登場して進行するひとり芝居です。

公式ページ、物語より。

このご時世に、液晶画面を通さずに演劇が観られるだけでも贅沢なのに、生バンドってのがよかったなぁ。

バンド隊は、物語世界の中にいながら、自由に練習しているという設定。何にも束縛されない自由な人たちだから、それぞれの部屋で起こる一人芝居を、すっぽりと包み込んでくれるような構造になっている。

一人芝居は想像力を掻き立てられて好きなんだけど、やっぱり一人ぼっちなもんだから観たあと少し淋しい。その点今回のは華やかだ。ヴォーカルが雑誌のモデルさんのような方だし。照明も音楽ライブ感あったし。

なんか、ハッピーな気分で帰路に着いて、その道すがら、登場人物のことについて思いを馳せることができた。彼女たちはこれからどうするんだろうとか、あの男は何かを得ることができたんだろうかとか、司法書士は前に進めるようになったんだろうなとか。幸せな観劇体験だ。

あと、バンド編成にマリンバが入ってたのが面白かった。バンドの中では異色な音色なのに、刺々しいものをふんわり取っ払ってくれるような存在で、お芝居の記憶とともに、ずっと頭の後ろの方でコロコロなってる。おそらく、これも多幸感の正体だ。

二日間だけの公演だから、さっそく、明日が千秋楽だ。当日券はあるようなので、足を運んではどうでしょうか。

※トップの写真は、外観とか撮り損ねたので、フリー画像から拾ったイメージです。

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