播磨国

播磨国(はりまのくに)は、日本の地方行政区分である令制国のひとつで、現在の兵庫県西南部にあたる旧国名です。
山陽道に属し、現在も播州(ばんしゅう)とも呼ばれます。
古い伝統ある祭りなどで播州姫路、播州赤穂(西播)、播州加古川、播州明石(東播)などと名乗ります。

播磨国は、律令国家の成立期である7世紀に成立しました。
「延喜式」では大国に分類され、京からは近国とされました。
国府と国分寺は現在の姫路市にあり、神戸市の垂水区、西区、北区から西の瀬戸内海沿岸部の広大な地域が播磨国でした。
この地域の瀬戸内海は播磨灘と呼ばれています。

播磨国(国府は姫路) 幕末~明治4年
姫路藩 飾東郡姫路(姫路市) 酒井 忠惇 15万石
明石藩 明石郡明石(明石市) 越前・松平慶憲(武蔵国に藩庁) 8万石
龍野藩 揖東郡龍野(たつの市) 脇坂 安斐 5万1千石
赤穂藩 赤穂郡赤穂(赤穂市) 森 忠典 2万石
三日月藩 佐用郡三日月(佐用町) 森 俊滋 1万5千石
小野藩 加東郡小野(小野市) 一柳 末徳 1万石
三草藩 加東郡三草(加東市) 丹羽 氏中 1万石
山崎藩 宍粟郡山崎(宍粟市) 本多 忠鄰 1万石
安志藩 宍粟郡安志(姫路市) 小笠原 貞孚 1万石
林田藩 揖東郡林田(姫路市) 建部 政世 1万石

広大な土地を有する播磨国は、最初は姫路藩の領域なので姫路懸となり明治4年11月に 飾磨懸となり
当時の兵庫懸は、神戸~尼崎の小さいエリアでした。
明治4年~明治9年の間、舞鶴港や景勝地である天橋立も兵庫県でした。

明治9年7月に、兵庫県+飾磨県+豊岡県+名東県(淡路島)を合わせて、
丹波の一部と舞鶴・天橋立などを京都に割譲して兵庫県が完成しました。

淡路島は国生みの地 おのころ

最初に生まれた国が淤能碁呂島で、神様がSEXをした場所


日本神話 国生み
[伊邪那岐命と伊耶那美命は]その島(※淤能碁呂島=淡路島のこと)に天降(あまくだ)って、天の御柱(※天を支える柱)と八尋殿(やひろどの※いく尋もある広い殿舎)を、しっかり見定めてお建てになった。

ここで[伊耶那岐命が]女神・伊耶那美命に「あなたの身体はどのようにできているか」とお尋ねになると、伊耶那美命は「私の身体にはどんどん出来上がって、足りない処(※成長し切っていながら隙間が合わさって塞がることのない処。女陰(ヴァギナ)のこと)が1箇所ある」とお答えになった。
そこで、伊邪那岐命は「私の身体にはどんどん出来上がって余っている処(※成長し切って余分にできている処。男根(ペニス)のこと)が1箇所ある。そこで、この私の成長して余った処であなたの成長して足りない処を刺して塞いで国土を生みたいと思う。生むのはどうか。」と仰せになった。
伊耶那美命は「それは善いことでしょう」とお答えになった。
そこで、伊邪那岐命は「それならば、私とあなたとで、この天の御柱の周りを巡って出逢い、みとのまぐわい(※御陰みとの目合まぐわい、陰部の交わりをしよう。=SEXしよう」とお答えになった。

伝統に生きる現在の天皇家でもこの古の儀式が行われているとか。

話題は大久保利通が関与した、今の形の兵庫県の誕生へ

4つのエリアが合併して兵庫県に(赤は最初の兵庫県)

このような瀬戸内海側と日本海側にまたがる大きな県域になった理由については、次のようなことが言われています。

但馬の出身で、内務卿大久保利通のもとで地租改正に従事し、その後、県知事や内務省の局長などを歴任した櫻井勉という人がいました。
櫻井は、府県統合に際し、大久保から豊岡県と鳥取県の統合に関して意見を求められたそうです。
櫻井は、「豊岡・鳥取両県は歴史的に関係が深いが、両県を往来する山間部の交通が不便です。かといって兵庫県と統合すると、面積が大きすぎます。豊岡県は、飾磨県と併合するのが良いと思います。」と述べますが、
大久保から、「開港場である兵庫県の力を充実させるように考え直せ。」と言われ、第3次兵庫県の原案を考え出しました。

もしかしたら、鳥取県と豊岡県が一つになって山陰側が分離されていた可能性もありましたね。
兵庫県は山陽と山陰が1つの県内にあるのも特徴。
山陽川の東西と、山陽側と山陰側の文化や言葉が違うのも特徴。
播州弁は一節に、最も汚い(荒い)日本語と言われていますね。


大きくても良かったのならば、天橋立も手放さなければよかったのにね。

兵庫津(今の神戸港の西に位置する。名は兵庫区として残り三菱や川崎重工の工場が並ぶ)

行基が整備した摂播五泊(摂津国~播磨国にかけての五つの港)の一つ、大輪田泊で知られていました。
平安時代末に平清盛が日宋貿易のために建築し、室町時代には足利義満の日明貿易の拠点として栄えた港です。
陸海の交通の要衝であり、戦国時代より武器の輸入拠点でも有り大きな兵器庫が置かれたことから「兵庫」と名付けられたとも伝わる。
江戸時代、兵庫津は人口2万人を超える港湾の大都市でした。
オランダ商館長一行の宿泊地でもありました。

兵庫生洲(水族館の様な大規模な生け簀を備える鮮魚店)

明治維新後、国際貿易港としての地位は東の神戸港へ。

現在の兵庫県域と幕末の所領配置、播磨国は緑の大きなエリアです


大久保はこの案を「一府県の増減に過ぎぬが、人々が幸福になって、県庁ひとつを減らすことができるなら、一挙両得である。」と賞賛したということです。

ちなみに、初代兵庫県知事は伊藤博文で、後に総理大臣になられましたが、朝鮮でテロリスト安重根に暗殺されました。
韓国ではテロリストを英雄と言うそうです。


播州弁の特徴
・濁音が多い言葉である
・語尾やアクセントに癖が強い(京阪式、第一種アクセント)
・「ら」ぬき言葉が一般的

播州加古川出身:上野樹里、陣内智則、城恵理子

別条無い=>べっちょない(問題ない)説

ワレ または おまん または おんどれ(貴方)、ワイ ウチー(私)
うっとこ(我が家)、おんなじや(同じです)、がめつい(強欲)
おってかー(いらっしゃいますか?)、めぐ(壊す)めげる(壊れる)
だぼ パパラパー(馬鹿)、あほんだら あぼちん(阿呆)、
ボケナス、ダボクレなどもいう。
チョンコ(朝鮮人の別称)、おちょくる(からかう)、あかん(ダメです)
なおさす(修理させる)、なおしとけ(物を片付けておいて)
しとみない(やりたくない)、まらえ(弁償しろ)
あだける、けつまずく、こける、まくれる(転倒する、転落する)、けたぐる(自転車を漕ぐ)
ごーわく、けったクソ悪い(腹立つ)、ぶちまっそ(殴るぞ)
いんけつ(最悪)、けったいやな(変だな)
どつきまわす、どついたる(滅茶苦茶殴る)、しばくぞ、かちまっそ(殴るぞ)
どつきませ(殴ってやれ)、づつない(気分が悪い)
かってくる(借りてくる)、ちょっとかってこい(一時的に借りてこい)
かして(借りたい)、かってったで(借りてきたよ)
ぎょうさんこうてこい(たくさん買ってこい)、こうてって(買って帰って)、こうた(買った)
いてまうぞ、いてこます(やっつけてやるぞ)、いてまえ(やってしまえ)
わやや、わちゃくそ(無茶苦茶や、可笑しい事に成ってる)
いね(帰れ)、いんでくる、いぬ(帰ります)
いかん(行きません)、いけん(行けない)、しやん せん(やりません)
いちびる(調子に乗ってる)、いっちょまえになった(一人前に成った)
おこわ(赤飯)、こわい(かたい)、おくどさん(竈門)
おっとろしぃ(怖い)、めーらん(見えない)
おばはん(他人のお母さん、店の女性など)おばはんおんのか >おらん(いません)
がいようしとったって(具合の良いようにしておいてあげて)
かえことしょ(交換しましょ)、ここっちょい(気持ちいい)
ここいら(この界隈)、こさえといて(作っておいてください)
ごじゃもんや(嘘つきや、無理を言う人や)、ごちゃごちゃ(色々混ざっている)
ごっつい石がおってきた(凄く大きな石が落ちてきました)
こんまい石(小さい石)、さっぶい(寒い)
ごんばこにすてとけ(ゴミ箱に捨ててください)、さらぴん(新品)
ワイねぇさんこやさかい、ワレねぇいこか(私の家は散らかっているので、貴方の家に行きましょか)
パーマ屋(美容院)、さんぱっちゃ(散髪店)
じき(直ぐ)、じべた(地面)、しゃーないな(仕方ないな)
じるいじべた(泥濘んだ地面)、ヤッサあわさんかい(屋台を練り合わせろ)
しょーことなしにする(仕方なくやります)、しんどい(疲れた)
しょーもないからいぬわ(面白くないから帰ります)
きいわるい(気分悪い、腹立つ)、ずつない(食べすぎた)
すまんのー(すみませんでした)、せーがない(やり甲斐がない)
めんだしいのう(珍しいですね)、もっぺんだけ(もう一回だけ)

~け または ~こ または ~か(ですか)
ちゃうんけ、ちゃうんこ(違いますか)、ちゃうちゃう(違います)
チャウチャウちゃうんちゃう(犬のチャウチャウと違うのではないですか)

あっちっ(熱い)、ぬっく(温かい)、さんむ(寒い)
ビー出た(生き物の内臓が飛び出した時に言う)
おびんたれ(小心者)、いんでまえ(しんでまえ)
あいさ(時々)、めんだしい(珍しい)、あわさ(交差点)
あるこー(ありますか?)、あらいや(あります)、あらん(ありません)
いっちょら(よそ行きの服)、いらう(弄る)、えぐい(残酷)
オメコ(女性器)、チンポ(男性器)、ケツ(尻)、えーがい(良い感じ)
めんた(メス)、おんた(オス)、ねぶる(舐める)ねぶりまわす
べっちょない(大丈夫です)、おとつい(一昨日)、おせらしい(大人っぽい)
えらい、えらいわ、しんどい(疲れた、大変な)
畑かじいてくる(畑を耕しに行ってくる)、せんど(火葬場)
せーんど(長い時間)、せんどぶり(久しぶり)
わっせた わへた(忘れた)、ほたら(それなら)

半端モンしばいて(どつきまわして)そのまんませんどに放り込んだれ
(半グレ(またはヤクザ)を皆で殴って生きたまま火葬場に入れて灰にしてしまえ)
せや(そうです)、へぇかます ぱくる(盗む)
だっちもない(どうしようもない)、べっちょない(大丈夫です)
だいだー だれどいやー(誰だ)、かく(担ぐ、擦る)
せんずり♂ まんずり♀(マスターベーション)
なんや なんどいやー(何ですか)、のーなった(亡くなった)
うちのもんがのーなった(私の家の物が無くなりました。盗られた)
ぱちる ぱくる(盗む)、ばばにする(借りパク)
はたからやいやい言うなや(傍らから煩く言わないでください)
ひっつくなや(くついてこないでください)、へっこんどれ(下がっておれ)
やっとんで(やっていますよ)、チチがやらこい(乳房が柔らかい)
ゆう(言う)、よばれる よばれにいく(ご馳走になる)
ちびる(消耗する、削れる)、

ヤッサかいて死んだら本望(屋台を担いで事故死しても構わない)
播州地方の沿岸の町は、祭りで1年が回る。祭り中心の地域
盆や正月に帰ってこなくても構わないが、祭りに帰ってこない人は
死んでるか刑務所にいる奴といわれる。

日常会話
播州人Aさん:おう(こんにちは)
播州人Bさん:おう(こんにちは)

播州人Aさん:どこいっきょんど、ワレ(貴方はどこに行くところですか)
播州人Bさん:ちょっとの(ちょっとそこまで。行き先を言わずはぐらかす)

世間話や離したいことが有ると、この間に会話が入る。

播州人Aさん:女紹介せぇや(よい女性を紹介してください)
播州人Bさん:おまんに言われとうないわ(貴方のほうがモテるでしょ)

播州人Aさん:どつきまっそ または ぶちまっそワレ(冗談で言う殴るぞ=笑顔)
播州人Bさん:ほな行くわ(ちょっと急ぎます)

播州人Aさん:ほんまこぅ または ほんまか(そうですか)
播州人Bさん:ほなの(それでは失礼します)
播州人Aさん:ほなの(気をつけて)

挨拶後にAが帰ろうとしているのを見たら、Bが
おまん ボボしに いぬんこ(か)
おまんは、お前で、ボボはSEXで、いぬんこは帰るんですか?の意味。
Aは なんどいや(何かご用ですか?)
Bは なんもないわ(何も用はないです。笑)

「おう」だけで挨拶が終わることが多い。

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