マガジンのカバー画像

ほんのくいちらかし

21
ほんのむしの読書記録 ときどき古本市
運営しているクリエイター

#ほんのむし

読書感想『リトル・チルドレン』

“Little Children” by William Saroyan 『リトル・チルドレン』 ウィリアム・サローヤン 著 吉田ルイ子 訳 サローヤンを憧れの吉田さんが訳した!しかも表紙は和田誠さん!と、1人で図書館の棚の前で興奮して借りてきた。いいの、わかってもらえなくても。 サローヤンが自分と同じアルメニア系移民たちを主人公に書いた短編集。主人公のほとんどは子どもや若い人だが、『農夫の幸せ』『猫』『ピンボール・マシーン十字軍』などは、これはもう大人になった人独特の切

読書感想『図書室からはじまる愛』

“Climbing The Stairs” by Padma Venkatraman 『図書室からはじまる愛』 パドマ・ベンカトラマン 著 小梨 直 訳 第二次世界大戦と独立運動で揺れるインド、教養高く、理解ある医師の父、やさしい母、穏やかでひょうきんな兄に囲まれ、何不自由なく育った15歳のヴィドヤの夢は結婚ではなく、大学進学だったが、独立運動デモの最中、イギリス軍兵士からインド人女性を守った父は頭を割られ、廃人となり、家族は父方の祖父が統べる、古い因習を守って暮らす大家

読書感想『さがしています』

“Lost and Found” These things lost owners by Atomic Bomb at HIROSHIMA. They talk about their owner’s life and death. We must not make the same mistake again. Toshiyuki was working far place from his home when atomic bomb attacked Hiroshima