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ほんのくいちらかし

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ほんのむしの読書記録 ときどき古本市
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2021年3月の記事一覧

読書感想『せかいでさいしょにズボンをはいた女の子』

“MARY WEARS WHAT SHE WANTS” by Keith Negley 『せかいでさいしょにズボンをはいた女の子』 作 キース・ネグレー 訳 石井睦美 女の子はきゅうくつで、ごわごわしたドレスを着るのが当たり前、と言われていた時代に、メアリーは動きやすいズボンをはいた。そして大騒ぎになった。 「私は男の子の服をきているんじゃない、私は私の服を着ているのよ」 国際女性デーなので、アメリカで史上初の女性軍医となり、その活躍から女性で唯一名誉勲章を受けたメアリー

読書感想『パリ警視庁迷宮捜査班』

"Poulets Grillés” by Sophie Hénaff 『パリ警視庁迷宮捜査班』 ソフィー・エナフ 著 山本知子・川口明百美 訳 エリート警察官としてのキャリアを築いてきた元射撃オリンピック選手でもあるアンヌ・カペスタンは過剰防衛による容疑者殺害のために6ヶ月の停職となり、夫に離婚され、落ち込んでいたところを呼び出され、問題警官たちを集めて作られた特別捜査班の指揮を命じられる。 与えられたオフィスは古いアパートメント、迷宮入り捜査の書類の山、廃棄品のよう