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病人との生活「ヒラヒラヒヒル」

Steam/DMM/DLsiteで3000円。
プレイ時間は13時間。


風爛症患者(左)と医学博士 加鳥教授(右)

あらすじ

死んだ人間が生き返る事象が古来よりある世界。
蘇ったと言っても、知性も肉体も衰えていく……そんな人々を日本では「ひひる」と呼び、畏怖の対象としていた。
大正時代、「ひひる」は「風爛症」と名付けられ、医療の対象となっていた。
風爛症患者との向き合い方について悩む医師・千種正光と、
風爛症と関わることのなかった学生・天間武雄。
2人の主人公が、それぞれの苦悩と選択を迫られる。

システム

普通のADVゲーム。
途中選択肢があり、選択によって終盤の展開が変化する。
スキップ機能があり高速なので、冒頭から選択し直すのも簡単だ。
最初は心のままに選択してよし。

難易度

とても易しい。
BADルートの終盤で、どこの選択がどうしてダメだったのかを当人が独白してくれる。
ほとんど選択肢がないので例えノーヒントでもグッドエンド到達は難しくない。

雰囲気

認知症患者と暮らしていく、みたいな話なんだよな。
冒頭は甘酸っぱい青春物語チックで今後の絶望を予見させてくれます。

感想

豪華。上田麗奈は慟哭させたら一番なんだって。
ボイスもイラストワークも文章も上等なもので、アドベンチャーゲームとしては非常に予算の積まれた作品なのだと伺える。
特に文章とボイスが良い。大正時代の表現がどう、という話ではなく、
そのキャラクターの性格や生き様までしっかり考えこまれた形での
台詞や言い回し。ボイスであれば抑揚やブレスのタイミング。
そういった完成度の高い作品となっている。
特に好きなのは加鳥先生の話し方。自分に絶対の自信がある教授ってああいう話し方をするんだよな。実績があるから偉ぶってるように聞こえず、
本当に偉いんだなって思える。